第8話 ページ11
……………………何でこうなった。
今、オレは、フリルが沢山付いたドレスを手にこちらへと迫ってくる首領から逃げる様に紅葉姐さんの背後に隠れている。
元々、ポートマフィアに加入する許可(実態は唯の事後確認だった)を得る為にオレは紅葉姐さんの後について首領の部屋へとやって来ていた、筈だった。
その過程で何かがあった訳じゃない。
許可自体は貰えた。
実にあっさりと。
それはもう、あまりにあっさり過ぎて驚く程に。
問題はその後だ。
「……名前を聞こうか」
ポートマフィアのトップ、首領こと森鴎外その人からの質問。
内容はいたって簡単なもの。
だけどオレは質問の難易度以上に緊張していた。
だって、首領だ。
上司になるかも知れない人だ。
おまけによくわからない威圧感まで感じるんだ。
緊張ぐらいさせて欲しい。
「宵羽……真理、です」
「ふむ…………。真理君、か」
首領は顎に手を当て、何かを考える様にオレを眺めた後、唐突に
「ちょっと待っていてくれ給え」
とだけ言い残してそそくさと部屋の奥へ行ってしまった。
そして戻ってくるなり、
「真理君。いや、真理ちゃん。これを着てみてはくれないかい？」
と例のドレスを手にオレににじり寄って来たのだ。
で、今に至る、という訳だ。
…………何故。
本当に何でこうなったのか。
全く理解が出来ない。
出来ないししたくない。
取り敢えず、フリルなんて冗談じゃない。
絶対に嫌だ。
……なので全力で拒否る。
紅葉姐さんの後ろで、なるべく首領と距離を取る様にしながら。
「とにかく！オレは着ませんから！！」
「似合うと思うのだがねえ」
そう言いつつ、首領はオレの方に一歩ずつじりじりと近付いてくる。
来んな。
「っ、そんなフリフリの服、死んだって着たくないですよ！！
スカートとか尚更！！！」
「…………」
オレの言葉に黙り込んだ首領。
……やっと諦めてーーー
「それならズボンを……」
「そういう問題じゃないです」
くれなかった。
本当にこの変態しつこい。
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fiest(フィエスト)(プロフ) - 怪盗MOONさん» コメントありがとうございます。不定期更新になっていますが頑張ります！ (2019年12月29日 8時) (
レス) id: 1f83ad1ac9 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - 怖い！姐さんが怖い！けど面白い！頑張ってください！ (2019年12月28日 19時) (レス) id: a4bcfb41fb (このIDを非表示/違反報告)
fiest(フィエスト)(プロフ) - はらさん» ありがとうございます。外しておきました！ (2018年4月23日 10時) (レス) id: c32790ae98 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外して下さいねー (2018年4月22日 22時) (レス) id: 3032af9fae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fiest(フィエスト) x他1人 | 作成日時：2018年4月22日 21時
