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後ろから肩を叩かれ、反射でそっちに振り返る。
するとほっぺにむにゅと何かが当たったような感触。
目線を上げると少し嬉しそうな顔の榊。
一瞬何が起こったか分からなかった。多分、榊が私の肩をトントンしてほっぺつんってしたんだ。手袋の尖った部分がちょっと痛かった
「あはっ、引っかかった」
『榊……なに』
いたずらっ子(その通りだが)のような顔をして笑う榊は初めて見た。
そんな顔して笑う場面に遭遇したことがなかったから。
初めて見た彼の表情に、少しきゅんとしたのは秘密にしておこう。
少しハッとした様な顔をしてから彼が口を開いた。
「ン゛ン……いえ、お嬢様が立ち止まっていたのでどうなされたのかと」
『え……あー』
まずい！！どうなされたのかって言われても貴方と連絡先を交換したくて困ってましたなんて言えない！！
恥ずかしい、無理、やっぱり私に恋愛なんてハードルが高すぎたんだ。
ここで、『実は榊と連絡先交換したくて』なんて言えない！恥ずか死する。
普通の女の子なら好きな人となんなくLINE交換できるんだろうな、羨ましいな…
……でも、やらなくて後悔よりやって後悔した方がいいよね？
言うだけ、言うだけ。断られても仕方ないみたいなところあるし。
わがままいうぐらい、いいでしょ。
息を少し吸って、口を開いた。
『じっ実は榊と連絡先交換したくて……だめ？』
言うだけで精一杯で目線は自分の足元に向いている。
やっぱりダメかな、向こうからしたら私はただの仕えている家の娘だもん。
……取り消そう、高望みとわがままはよくない。
何も言わない榊を不安に思った私は顔を上げた。
「やっと目が合いましたね。あ、連絡先の交換はもちろんいいですよ。これ私のLINEのIDです。もちろん私用の」
いつでも連絡してきていいですからね、と紙を差し出される。
震える手で恐る恐る受け取ると「では、私は業務がありますので」と少しそうに歩いていってしまった。
『……え』
貰った紙を見ると確かにそこにはID。
隅に小さく「ありがと」と書いてある。ありがとはこっちのセリフだ。
嬉しさで叫んでしまうのを抑え、私は今度こそ走って自分の部屋に駆け込んだ。
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素因数分解(プロフ) - れこさん» れこさんコメントありがとうございます！好きだと言って貰えてとても嬉しいです🫶🏻頑張ります💪 (5月2日 20時) (
レス) id: fdb1d0b9e2 (このIDを非表示/違反報告)
れこ(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉本当に素因数分解さんのお話が好きです😌次作でも頑張って下さい! (5月2日 19時) (レス) @page42 id: fc4b70d152 (このIDを非表示/違反報告)
素因数分解(プロフ) - なゆさん» なゆさんコメントありがとうございます！何回と見返して貰えるの嬉しいです🫶🏻 (4月29日 18時) (レス) id: fdb1d0b9e2 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - after episodeまっっっじで良かったですいや全部大好きなんですけど、見返してまた何回も楽しめるの最高ですね？？？？ありがとうございます、、ありがとうございます、、、、、 (4月29日 14時) (レス) id: aa25249e34 (このIDを非表示/違反報告)
素因数分解(プロフ) - りーたんさん» りーたんさん嬉しいお言葉ありがとうございます🥳✨ (4月29日 14時) (レス) @page37 id: fdb1d0b9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：素因数分解 | 作成日時：2024年3月22日 14時
