３９話 映画 ページ40
「え？！五条先生と天音？！」
「いきなり連れてくるのやめてください……」
もはやホラーだよ。電話してたらその相手が背後にいるなんて
「ごめーん、でも早く会いたかったでしょ？」
生徒の恋愛に口を出すのはやめてください。そう言う思いをこめて、先生をにらむ
「おーこわいこわい。じゃ、僕は行くから！ばいばーい！」
絶対また反省してないやつだ
「天音ー、どれ見たい？」
悠仁がそう言って、たくさんの映画を見せてくる
「うーん、私はどっちかというとアクション系が好きかな」
「じゃあそれにしよ！俺も好きだし！」
ソファに座ると、悠仁からぬいぐるみをわたされた
「間違えたら二発も殴られてたから、もうこりごり」
そう言って、まだ少し残っているたぶん殴られたあと？の方をなでる悠仁
「まあ、ごめんね。私もちょっと特訓してたんだ」
「おー、で、なにができるようになったの？」
「うーん、こんな感じ」
そう言って、持ってきてたビー玉に術式を使う
「呪与」
「おお！」
ビー玉の色が、最初は透明だったのに、今では紫色に光っている
「呪具にするくらい。あとは、これで呪具の強化も多少なら」
「すげえ！俺も、そんなかっこいい術式が欲しかった！」
悠仁の身体能力のほうがすごいと思うけどね
「えー、正直使い勝手はあんまり良くないし、私も野薔薇とか恵みたいな術式がほしかったよ」
そんな会話をしながらも、映画はちゃんと見る。よし、今回は殴られなかったな
「終わったーー」
「あ！なあなあ、次これ見よう！」
「ミミズ人間……？」
「天音ホラー系とかは全然見ないじゃん！」
「ぐっ」
正直、こわいっていうより、なんかびっくりするのだ。あれ、同じか？
「てことで、次これ見よー。シリーズたくさんあるみたいだし」
「わかった……」
気乗りはしなかったけど、押しに弱いので結局私が折れてしまう
ボコッ
「いだっ」
あまりのつまらなさに、早速殴られてしまった
「うぉっ」
隣を見ると、悠仁も殴られていた。これけっこう難敵だぞ
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作者名：天泉(あまみ) | 作成日時：2022年5月27日 22時
