２７話 休憩時間 ページ28
「あ、そうだ。野薔薇たちに言うの忘れてた」
「？なにを言い忘れてたのよ」
野薔薇が、不思議そうな顔で聞いてくる
「私、五条先生のとこで特訓することになったから、しばらく会えないかも」
「「は？」」
めちゃくちゃビックリされたんだけど。え、私、なんか変な事言った？
「最近ずっと会えなかったのに、また会えなくなるの？！」
「ちょ、野薔薇、頭ぐわんぐわんするから、ちょっとやめて」
野薔薇に肩をつかまれて、おもいっきり揺さぶられる。あ、頭が、揺れてるぅぅぅぅぅ
「おい、釘崎。さすがにもうやめろ。そいつ酔ってるぞ」
「あ、頭が……割れるぅぅぅ」
「重症だな」
「しゃけ」
野薔薇はなんとか離してくれたが、正直ものすごく気持ち悪い。吐きそう
「それは悪かったけど……でも、なんであいつに特訓なんて頼んだのよ」
「いや、そこにいたのが先生だったから……」
「そんな理由で？１」
いや、実際には勝手に特訓することが決まってただけだけどね。嘘ついてごめん、野薔薇！今度何かおごる！
「それなら私が稽古をつけてやってもいいが」
真希先輩が、そんなことを言ってくれた
真希先輩は呪具使い。たしかに、私の戦闘スタイルならぴったりだろうが、私が今学ばなければいけないのは、呪力の使い方。そっちは五条先生に習った方がいいだろう(主人公は、真希が術式を使えないことを知りません)
「いえ、今回は呪力の使い方や術式の扱い方を教えてもらいに行くので大丈夫です」
私がそう言うと、真希先輩の顔が明らかに曇った。どうかしたんだろうか
「あれ、でも天音、呪具の強化ならできてなかった？」
「ううん、本当なら、形を変えたり、もっと強化したりもできるっぽいから。正直半分も扱えてないっぽい」
「そうなのね。あ、そろそろ休憩終わる」
「あ、じゃあ私ももう行くよ。短い休憩時間使っちゃってごめんね」
休憩時間だったのか。それは申し訳ないことをした。私もさっさと荷物持ってもどらないと
「全然！また来なさいよ。時々は天音も真希先輩にしごかれてもらわなきゃ割に合わないわ」
「あはは。それは嫌だな」
「おい、今なんて言った？」
「楽しみだなって言ったんです！では！」
もうちょっといたら嘘がバレそうだったので、逃げるように寮に戻る。あ、悠仁の服も持って行かなきゃな
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作者名：天泉(あまみ) | 作成日時：2022年5月27日 22時
