24話 呪具の秘密? ページ25
「で、けっきょくなんでそんなものが私の家に?」
「んー、これは多分なんだけどね、これ、もともとは特級じゃあなかったはずなんだ。それを受け継いでいくうちに、こんなに強い呪具になっちゃった、ってことじゃないかな」
「そんなもんなんですか……」
「正直僕にもよくわかんない!」
「てきとうじゃないですか……」
まあ、そんなに強い呪具だったから、呪力の扱い方なんて全くわからない私でも戦えていたんだろう。これを遺してくれた親に感謝だね
「ってことで!天音の呪具の謎も分かったわけだし、特訓、やるでしょ?」
「おう!」
「特訓方法はいくつかあるんだけど……二人には、かなりしんどいものをやってもらうよ!」
かなりしんどい……?どんなのだろう
「ど、どんな……?」
「映画鑑賞」
「「映画鑑賞?」」
「そ、起きてる間はぶっ通しで。ただし、こいつらと一緒に見るんだ。」
そう言って、私と悠仁に手渡されたのは、眠っているぬいぐるみ。ボクシングの時とかにつけるグローブをつけている
「で、このキモかわいい人形なに?」
「人形というよりぬいぐるみじゃない?」
「ツッコむとこそこ?あと、それは学長特製の呪骸だよ。かわいいか?これ」
「それは五条先生に同感」
「あー、やっぱり!趣味が同じ!」
「ええ……」
悠仁、そんな趣味持ってたの……
「で?全然容量得ないんだけど」
「あせらないあせらない。そろそろだよ」
「?」
バコッ
「いったぁ!!!」
「いっでぇ!!」
その瞬間、目の前のぬいぐるみに私と悠仁は殴られた。めっちゃいたい
「その呪骸は一定の呪力を流し続けないと、目を覚まして今みたいに襲ってくるよ」
「さっきも言った通り、ここには色んな映画が揃ってるから。ハラハラドキドキワックワック、泣けて笑えて胸糞悪くなれる。」
「まずは映画を1本無傷で観通すこと。これがどんな状況下でも一定の呪力を流す訓練。
多過ぎても少なすぎても駄目だよ。」
ふつうに痛くて泣きそう。でも、私だって強くなるって決めたんだ。ちゃんとがんばらなきゃ
「今は悠仁たちでも出せる程度の呪力に設定してあるけど、徐々に大きな出力を要求してくるから、常に気を抜かないようにね。」
「抜きたくても抜けねーよこれじゃ」
悠仁の言葉に、うんうんと同意する。これじゃあ気を抜いた瞬間に殴られる
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作者名:天泉(あまみ) | 作成日時:2022年5月27日 22時