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渡辺side
顔覚え悪ぃんだよ俺は。
渡｢何してんだ！｣
人間、知らない人だからこそしない躊躇というものがある。
状況を理解して、瞬時に勢いのまま男をぶん殴った。
薄暗がりの中で、涼太が息を飲んだのを見る。
男はがっつり地面に打ちついて、動かなくなった。
慌てて涼太が男の呼吸を確認。
渡｢……殺した！？？｣
宮｢生きてます｣
不意をつけたからよかった。
大柄のこいつに正面切っちゃ俺は勝てない。
ほとんど同じ背丈の涼太を見て、誰か来なかったら、とゾッとした。
涼太にぐっと体を向ける。
渡｢大丈夫か｣
宮｢ああ…｣
片言みたいに上擦った声だ。
渡｢…110番！｣
警察に連絡をとった。
______________________________
体調不良が続く涼太を幼なじみとして心配して、適当な用事をつけて訪問する予定だった。
宮｢告られて、それで何か俺……変な感じになっちゃって｣
渡｢変な感じって何｣
宮｢…………｣
別ではっとして額に手をやった。
渡｢まだ熱下がんねぇの？｣
宮｢あ、いや｣
渡｢座れ｣
ソファーに肩を押して沈ませる。
宮｢…目黒の隣にいるのは間違いなのかな｣
その一言で涼太があの男にどんなことを言われたのか予想がついた。
宮｢……もう、俺、目黒とは、｣
渡｢ｯふざけんなよ｣
涼太の続きの言葉に気づいて、喉が震えた。
渡｢叶った恋まで捨てんなよ、
好きな人の好きな人になるのが
どれだけ難しいかっ…！｣
白状と同義。
｢いつか俺にも恋人できっかなー｣と、
そう冗談っぽく言いながらお前の恋人になりたいんだと思ってた俺がどこかで勇気を出していたら、何か変わったんだろうか。
ふいに思い至ったのは佐久間の顔だった。
渡｢好き同士で一緒になれるのがどんだけ奇跡的なことなのか分かるだろ！！｣
涼太が顔を上げる。
佐久間、お前の問いかけにわざわざ答える羽目になったじゃねーか。
渡｢これから話つけてこい。熱なんか知らん、立て、死んでも話せ｣
宮｢しょ…｣
携帯を手元に投げつける。
皮切りに、涼太は黙って、目線を尖らせて、
しばらくしてまっすぐに部屋を出ていった。
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るん(プロフ) - はじめまして！めめだてが好きで、この作品に巡り合いました。切なくて、ドキドキして、どんどん続きが読みたくなります。こんなに素敵な作品に出会えて嬉しいです！またいつか、目黒くんが卒業した後のお話が読みたいなと、更新楽しみに待っています！ (2022年1月12日 1時) (
レス) id: afd921f300 (このIDを非表示/違反報告)
aytu(プロフ) - きょうはクリスマスです。急にこのお話思い出して、改めて読むと、やはりこのお話すごく好き！と思っていますね。＾＾いつも更新楽しみしています。 (2021年12月25日 21時) (レス) @page36 id: d8e0a6dc06 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - floveryさん 更新期間が空いてしまいすいません涙 この後dtさん視点でも書く機会を予定しているので、そちらも気長に待っていただければ…本当に遅くなってすみませんでした、コメントありがとうございます！！！ (2020年11月20日 16時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
flovery(プロフ) - はじめまして！更新待ってました！しかもずっと気になってためめだて出会い編でとても嬉しかったです！今後のお話も楽しみにしています！ (2020年11月19日 22時) (レス) id: c3708e43a6 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - ajdugmtaさん 待っててくださり感無量です！！これからもお願いいたします…！ (2020年9月22日 10時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんかる | 作成日時：2020年5月14日 16時
