【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの番外編弐 (ページ15)

今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:32,635 hit

団子ページ15

.

『尾形さん!!禁句です!!』

尾形「本当に殴ってたぞ。」

『ダメです!!』

『そうだとしても、さっき忘れようと言ったではないですか!!』

『それに道具ならコタンにいくらでもあるので大丈夫です!!』

もし言葉のわかる女性がいたら大変な事に...

アイヌの女「あなた達は夫婦ですか(ウムレㇰエチネヤ)?」

『ヘッ!?』

夫婦!?

変な声が出てしまった...

『いいえ(ソモ)!!』

尾形「?」

尾形さんと夫婦だと勘違いされてしまった
そんなわけないのに...恥ずかしい...

アイヌの女性は微笑ましそうに見ている
本当にそういう関係では...

尾形「おい、今なんて言ったんだ?」

『え...』

尾形さんは私をジッと見てる
どうしよう...

尾形「わかるなら教えろ。」

言えない...
冗談でも言えない...

『た...』

尾形「?」

『大した事じゃないですよッ!!』

私は大嘘をついて全力でアシㇼパの元へ逃げた

尾形「...」

.

アシㇼパ「百合根を潰したらそこに水を加え、袋で濾すと澱粉がたまる。」

アシㇼパ「アイヌのオオウバユリの最大の利用法はこの澱粉で団子を作ることだ。」

杉元「なるほど!!団子を作ろうとしてたのか!!」

アシㇼパ「濾した澱粉はさらに分けられる。」

アシㇼパ「一番細かいのは胃腸の薬用であまり食べない貴重なもの。」

杉元「イナンクルさんも持ってたね。」

杉元さんは私の方を見るとニコッと笑った
オオウバユリの一番粉は胃腸の薬になるから貴重でなかなか食べることができない

私もこれだけは売らずに残している

アシㇼパ「二番目に細かいのが普段食べる団子になる。」

アシㇼパ「袋に残ったカスも発酵させ、丸めて火棚に吊るしておく。」

アシㇼパ「発酵させたウバユリの円盤(オントゥレㇷ゚アカㇺ)と言って冬場の貴重な保存食になるからだ。」

杉元「このカスで作った団子は美味しいの?」

杉元「カチカチだけど...」

アシㇼパ「水で戻して食べる。」

アシㇼパ「あんまり美味しくないからお粥に入れて食べる。」

アシㇼパ「ちなみにイナンクルが大嫌いな食べ物だ!!」

杉元「イナンクルさんにも苦手な食べ物があったんだね。」

『...』

オントゥレㇷ゚アカㇺは美味しくないです...
お粥に入れても美味しくないです...

.