第358話 ページ30
男子とHUCの少年が
この燃え盛る部屋から出たと同時に
轟も水無月の背後に歩み寄った
「オイお前、何やってんだよ！
･･･もう子供は避難させたから、俺達も早いトコこっから出るぞ」
『･･････』
だが、水無月は何の反応も見せない。
「Aッ！！」
『･･･････けて･･･』
「･･････は！？」
いよいよマズイと思い始めた轟は焦りを顕にし始めるが、水無月の小さな呟きが聞こえると、耳を傾けた
·
『･･････助けて･･･』
「･･･え？」
助けて･･･？
今、助けてって言ったのか？コイツ･･･
『･･････お母さんを･･･だれか･･･』
(･･･は？お･･･お母さん･･･？･･･いや、待て。コイツ)
轟は足早に水無月の前に移動した。
「ッ･･･A！
(やっぱりだ。コイツ･･･)」
轟は、自分から水無月と目を合わせに行ったのに、二人の目は合っていなかった
轟は水無月を見てる。
水無月も轟を見ているハズ･･････なのに
まるで、どこか違う場所を見ているような そんな目なのだ
『･･････お母さん･･･どこ･･･っ･･･？』
水無月は、まるで幼い子供が迷子になった時のように 周囲をキョロキョロと見回した
「･･･」
酷くか細い 水無月の声に、轟は戸惑う
『おかあさっ･･･！！』
彼女の頭の中で、永延とリピートされる灰色の映像
＊
燃え盛る部屋と、黒い煙、崩れていく壁や天井
そして･･･──
"お母さああああん！！！"
幼子の、悲痛な叫び声
＊
『････ッ』
水無月は思わず 頭を抱えた
ガンガンガンガンと、頭を殴られているような頭痛
『お･･････っお願い。誰か･･･──！』
「っ」
お母さん。
『お母さんを･･･っ！！』
助けて
·
＿＿＿「ッいい加減にしろ！！！」
グンッ！！
乱暴に胸倉を掴まれ、揺さぶられた感覚に水無月の意識は強制的に戻された
『･･････えっ･･･』
「ここにいるのは 俺とお前だけだ！！いない人の助け求めて、お前が死ぬつもりか！」
轟の怒号に、水無月の目はみるみる見開かれる
ようやく自分が何をしでかしたのか理解したようだった
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るむ(プロフ) - さすがに無理やり過ぎませんか？こんな性格悪過ぎ女好かれないと思います…口調も男みたいですし、嫌われ女なら分かりますが、好かれてるのは分かりません。どこが良いんですかね…？ (2023年4月17日 22時) (
レス) @page44 id: fe9b123905 (このIDを非表示/違反報告)
サボり日和 - めちゃくちゃ面白いです！！一気読みしちゃいました！物間君との試験のところとか、仮免試験のときの水無月ちゃんがかっこよすぎて……！！アニメや漫画で見てみたすぎる！応援してます！お体には気を付けて更新頑張って下さい！！ (2022年4月5日 13時) (レス) @page49 id: 88c73e1f71 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 怜さん» 嬉しいコメントをありがとうございます！こちらこそ、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - ナッツさん» ありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 轟くんと夢主ちゃんの小説を探しててたまたま見つけたんですが、すごく面白くて一気読みしてしまいました…！これからも更新楽しみにしています🙌🏻 (2021年10月2日 12時) (レス) id: 3b2a90c584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2021年9月17日 18時
