第828話 ページ37
まずい、非常にまずい
被害状況は分からないけど、警察もヒーローもそっちの対応に追われるはず。けど恐らく･･･客席に座っている人達にはバレてないであろう事が 不幸中の幸いだ
水無月家のステージホールは最高設備の完全防音。恐らく、僅かな揺れを感じる人が数名いるだけで、パニックになったりはしない
今、どうにかすべき問題はただ一つ。
「まっじか！これが最大威力？手がボロボロになったぁ〜！痛えー！！あっははははは！！」
狂ってる。
この場の全員が、そう思った
「連発はできねーなぁー･･･」
血塗れになった自分の手を頭上に掲げ、ジーッと上を見上げる
「じゃ、次」
ギョロりと、アヴァリスの闇に染った瞳が轟くんに向いた
「キミはどんな"個性"？！」
轟くんに向けて、ナイフが3本投げられた。当然 轟くんは避けたけど、避けた先にはアヴァリスが待ち構えていた。ガッと轟くんの胸倉を掴み上げ、そのまま腹部にナイフを刺そうとした
「クッ！！」
「･･･うわ、力強」
轟くんは、ナイフを持つ手を掴み止めていた
(アヴァリスを捕らえろ、黒鞭･･･──！！！)
黒鞭が、アヴァリスの背中に伸びる
「おっと」
アヴァリスは轟くんを解放して、黒鞭を避けた。解放された瞬間、轟くんは氷を繰り出し アヴァリスの足に迫った
「氷･･･」
アヴァリスは呟き、氷も避けた
(クソッ、速ェ･･･！)
「かっちゃん！大丈夫！！？」
「うっせぇ黙ってろクソが」
そう言いながらも、かっちゃんは焦った表情で自分の両手を見下ろしていた。どうしたんだ？
「"個性"が･･･使えねぇ･･･！！」
どういう事だ！？
アヴァリスが かっちゃんの"個性"を使って、かっちゃんが"個性"を使えなくなった。"個性"を、奪われたのか？！そんな、そんな･･･こんなの･･･
巨悪の根源、悪の帝王
(オール･フォー･ワンじゃないか･･･！！)
「ぐあっ！」
轟くんの声だ。振り返ると、轟くんが腕を押えて立っていた。腕からは血が流れている
「大丈夫！？」
「掠っただけだ！」
アヴァリスは、またナイフに付着した血を舐め取る
まさか、アイツの"個性"は･･･
「氷と炎？これで1つの"個性"とか･･･ハイスペックだなぁ」
血液を摂取する事で、"個性"を奪う"個性"！！
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結衣(プロフ) - 救いはあるのですよね？？？？ (4月27日 17時) (
レス) @page50 id: e25d5229fc (このIDを非表示/違反報告)
Sana(プロフ) - 更新ありがとうございますー！もうほんと！面白くて大好きです！これからも応援してま〜す！ (4月26日 19時) (レス) id: 3115c6fd91 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 好きです！！！まじで！！！！この小説が好きすぎて頭から離れません！綾林檎さんのペースで頑張って下さい (4月26日 17時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白すぎます！！！更新楽しみにしてます！！！ (4月26日 15時) (レス) id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - めっちゃ面白いです！展開が最高すぎます！これからのストーリーが楽しみです！ (4月25日 23時) (レス) @page45 id: 875ab28994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2024年2月7日 9時
