4品目 ページ4
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「……ん、ぁ?」
寝ぼけた自分の声をどこか遠くに感じる。だんだんと意識が覚醒してきて、自分の今ある状況が分かる。
PSキーボード前に伏せていて、視界の先の白く四角い掛け時計は午前九時頃を指している。
確か昨日は……。
「…………動画ァ!!」
昨日のことを一つひとつ思いだし、カレーのことを思いだして洗って鍋と炊飯器かえそう。そう思っていたら、動画のことを思いだした。
編集を終えた記憶はあるが、そこからの記憶は曖昧だ。
「いったた……」
長時間伏せていた体制から急に体を起こしたため、腰と背中の骨が鳴った。
その痛みに少し声をあげながらPCの画面を見る。するとそこには自分の投稿がきっちりされていた。
良かった。安堵からため息をついて立ち上がろうとした途端、ぴんぽーん、と昨日ぶりのチャイム音が鼓膜を揺らした。
昨日今日で続けて来客か。そう思いながら玄関の扉を開ける。
「再びすみません……」
そこには、昨日のお隣さんことAさんが居た。
玄関の段差を足しても俺より背が高いその人の姿を見て、炊飯器と鍋は洗ってないから待っててほしい、と伝えると
「あぁ、違うんです。今回はそうじゃなんです」
と否定をした。
「え?それじゃ、一体何用で……?」
そう聞くと、彼は後ろにまわしていた手を前に持ってきた。
その手には大きめのタッパーが2つ。中身は、昨日のカレー同様、とても美味しそうな焼きそばが詰まっている。
そしてAさんはこう言った。
「また作りすぎてしまって……
よかったら、また食ってくれませんか?」
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アイオ(プロフ) - なにこれすき (2020年1月10日 21時) (レス) id: ca257e65b8 (このIDを非表示/違反報告)
Nokorimono - 霜月/シモツキさん» 何言うてんねんと思ったが実際にやってて森。あざアァァァァァアす!!!!!! (2019年10月19日 10時) (レス) id: 8be9f99a12 (このIDを非表示/違反報告)
霜月/シモツキ - なんの話ししとんねん笑、と思わずツッコンだが、やってみたら結構面白くて林← 主人公のキャラが好きすぎてタァァァァァァァアアッッ!![訳:尊い] (2019年10月17日 19時) (レス) id: d503bc641e (このIDを非表示/違反報告)
Nokorimono - しろもん*さん» なに人の小説で遊んどんねんと思ったが実際やってみたらわりと面白くて草。コメントありがとうございます! (2019年10月13日 0時) (レス) id: 8be9f99a12 (このIDを非表示/違反報告)
しろもん* - 男主と分かっていて、名前を「麗華」ってして、小説を読んだら腹筋が崩壊した件について。(違和感ありすぎて) (2019年10月12日 23時) (レス) id: 36bbb34c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nokorimono | 作者ホームページ:なし
作成日時:2019年9月14日 22時