【名探偵コナン】別れようと思うんだけど

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「なんで公安が………」


「事件の協力依頼？でもそれじゃあ検事側じゃ？」


窓ガラスの方から部下たちがじーっと見ていたがシャッターでそれは遮られていた。

正面の椅子につくと、公安警察が二人。
こちらには私と部下の弁護士で二人。


さて、何を言ってくるか。





「警視庁警備部警備企画課の風見です」




『弁護士の天宮です。風見さん、公安がなんの用で弁護士事務所に？』




公安から、しかも警察からしたら敵地みたいなもの。その中に堂々と入ってくるなんて……余程の事じゃないとありえない。





「防衛省のシステムハッキング事件、ご存知ですよね？」



『えぇ、勿論。私が担当する弁護なので』



「では、単刀直入に言います。我々公安は貴女方にその事件の被疑者の裁判を有罪にしてもらうためにここに来た」





……………は？


その発言の瞬間、依頼室は絶対零度まで気温が落ちた。






………




「ふざけるな！！！！！！！」


ドンッとシャッターが降りた部屋から机を叩く音が聞こえた。事務所の事務員はなんだなんだと見ていたがおかまいなしに部下が声を上げた。




「公安の違法捜査なんかに我々が手を貸すとでも！？」




今にも食いかかりそうな部下を抑え、静かに私は彼に聞いた。





『私たちに、貴方方の協力者になれと？なら、理由を答えてください。公安が我々のクライアントを有罪する意味を』




「申し訳ないが、それはできない。」





もう我慢ならないと部下が一発罵声を浴びせようとした瞬間に、先生は部屋を出て帰ってきたと思えば、ドンッと彼らの目の前にぶぶ漬けを置いた。机がすごい音を立て、部下が困惑した目で見ていたがそんなものは気にせず





『帰ってもらえます？まさか、この意味分からんわけないですよね？』




京都ではぶぶ漬けを出されたら帰れという裏回しの意味の言葉。

随分となめられたものだ、私の精鋭たちが。




『聞こえんの？協力出来へんって言ってんねん。
おとといきやがれ、このすっとこどっこい。』





公安達はものすごい顔をして事務所から出ていった。
依頼室は静まり返り、部下は安心した顔でよかったと呟いていた。

本当にそうだと思う。あそこで頷いていれば私達の正義は変わっていたかもしれない。



警察、検事、弁護士、それぞれ役職は違えど正義は同じってことはない。

私達には、私達なりの正義があるのだから







『ったく………塩撒いとくか！おらぁ！二度と来んなー！』

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