【名探偵コナン】別れようと思うんだけど

▼ ページ9

風見から天宮弁護士は協力者になることは不可能だと無線で聞こえた。それどころかぶぶ漬けを出されて塩を撒かれたとも。彼女らしい。自分の正義を守り抜くためなら、公安を敵に回そうが関係ないところ。

厄介で、愛しい相手だとも思えた。


しかし、協力者が得られなくては事件にすることが出来ない。別の方向で行くか。



……しかし、彼女の所在は今のところ掴めない。雲を捕まえるかのように情報が消える。

それほどまで僕に掴まりたくないのだろう。怒らてしまったかと冷や汗を書いた。


そういえば、警察学校時代松田が言っていた気がしたな。






「降谷知ってるか？胸のデカい女と美人は怒らせない方がいいぞ」




「なんで？」




「決まってんじゃん、じんぺーちゃんの体験談」




「萩原てめぇ！！言うなって言っただろうが！」




「ごめんごめんー怒んないでよー」





今思えば彼女に当てはまる。美人を怒らせたのかもしれない。

あとが怖いぞと松田に言われていたのに。


やらかしたなとポツリ呟いた。





………



「顔はイケメンぽかったけどね？」



「まぁうちの事務所がそう簡単に協力するわけないわな」



「当たり前よ！誰が公安の協力者になんかなるもんですか！」




弁護士たちは休憩中に先程来た公安の人間に対して私でも泣くぐらいの愚痴をペラペラと零していた。元々わかりきっていたことだが、うちの事務所の人間は公安を毛嫌いしている。なにせ設立当初もこういう騒動があったからだろう。


あれ以来見かける度に睨みつける社員も少なくはない。




「でも先生かっこよかったー！公安のもう一人の人びびって帰っちゃったし！」




「俺のぶぶ漬けが………とほほ……って先生？先程から何をお調べに？」




『いや、大したことじゃないんだけど………』



PCには警視庁警備部警備企画課の情報をデータベースと照合していたが、やはり詳しい情報は見つからない。あの風見っていう男のデータも0。


もしかして、



『チヨダ………？いや、今は呼び方は違うのか。確か今は、』








ゼロ







ピンっときた。その組織がしたいことが何となくAの頭に入ってきてなるほどと呟く。






『でも協力なんてしないもんね〜！！！！けっ！バーカバーカ！！』





「あっ、先生がいじけた」

▼→←▼

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す