子供らしく ページ5
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「そりゃ、そうでしょうよ。さっきからマシンガントーク飛ばされて...監督生はこっち来たばっかなんすから、もうちょっと気ィ使って話したらどうなんすか？」
エースくんとやらがユウちゃんを守るように立ちはだかる。
他のデュースくんとグリムくん達も何だか僕を警戒しているようだった。
「なんていうか...お姫様ごっこみたいだね！」
「「はぁ？」」
「悪い敵からお姫様を守る騎士！そして、お姫様になつく偉大なるドラゴン！良いじゃん！良いじゃん！！じゃ、僕が悪役やるね！」
僕が歌を歌うと、エースくん達はあからさまに眉をひそめる。
え？無反応なんて寂しいことしないよね？？
「あ、あの...僕たちは別に騎士でも何でもないですし、お姫様ごっこをしていたつもりもないんですが...」
「知ってるよ？そんなこと」
今度は思わず僕が眉をひそめてしまった。
別に騎士じゃないことも知っているし、お姫様ごっこをしていたとも思っていない。
僕が遊びたいと思ったからやっただけ。ただそれだけなんだ。
なのに...
「僕と遊んでくれないの？」
スンッと声のトーンが下がる。子供なら子供らしく遊ぶべきだ。
ねぇ、“大人”になるまでは遊ぼうよ。時間に追われるまではさ。
チクタクチクタク。
どこからか時計の音が響いてくる。
チクタクチクタク。
僕はまだ時間にも、何にも縛られない。
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作者名：candy | 作成日時：2021年10月16日 18時
