サイコロ短編集その2 (ページ1)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:14,979 hit

休憩短編 Tea Break--T.I-- ページ1

いつもの席

いつもの風景

いつものカモミールティー

そしていつも午後3時

行きつけのカフェに佇むのが最近のお気に入り

ではなくて

本当の目的は彼女にある

いつも視線の先にはエプロンを着けた

Aさん

今までは

緑のエプロンの店とか

黒いエプロンのクロワッサンが美味しい店とか

全部テイクアウトだったのに

この店を見つけて君に出会ってからは

毎日のように通ってるもんだから

『あ！こんにちは、いつもありがとうございます』

ほらね

『今日は何にされます？』

「じゃあ、いつもの…」

『「カモミールティー」』

声が重なるなんて思ってなかったから

ビックリして彼女を見ると

嬉しそうに笑ってる無邪気な君に心を掴まれる

『カモミールティーお好きなんですね』

「最近ハマってて。それにここのは美味しいから」

『嬉しい。ありがとうございます』

そう言われる俺も嬉しいよだなんて言えるわけもなくて

カウンターに戻っていく君の姿を

見つめることしかできない

そんな時に携帯が鳴る