サイコロ短編集その2 (ページ2)

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Tea Break ② ページ2

「もしもし」

“あ、徹くん？俺、俺です”

「雄大？どうかした？」

いきなりの電話に耳を傾けつつも

彼女に目は向いているが

耳は第三者の声を拾い続ける

“ちょっと時間できたんでお茶でもと思って”

「あ、俺いつものとこにいるよ」

すると少しチャラそうな男二人組が彼女に何か言っている

クレームか？

“あ、そうなんですね！じゃあそっち行くんで、～の～で”

その状況を雄大の声を放置して見つめる

すると片方の男が彼女の手首を掴んだ

“～、～～～～って徹くん？聞いてます？”

嫌がる彼女を離さない男に無性に腹が立つ

「雄大ごめん。あとでかけ直す」

“ちょ、徹くっ”

雄大には申し訳ないけど俺にとっては大変な事だ

泣きそうになる彼女の元に俺の身体は無条件に反応する

『辞めてください！警察呼びますよ！！』

“ギャーギャーうっせぇなぁ…ちょっと付き合ってくれるだけでいいって言ってんじゃん”

『離してください！』

“なんだと！？このっ…”

彼女まで

5

4

3

2

1

「ごめんね、大丈夫？」

無我夢中で彼女の元についた俺は

気付けば俺はその男の手を捻り上げていた

“なんだテメェ！！”

「彼女から離れてもらえますか」

“テメェは関係ねぇだろ！”

「人の女に手を上げてる男見て止めない奴がどこに居んだよ！！

警察沙汰にされたくなかったらとっとと消えろ」

人生で初めて人に冷たい眼差しを向ける

他の客から好奇の目で見られていることに気づいたのか

その男達は出て行き

そして俺は彼女の手を引いて

店の裏まで連れて行った

『あの…』

「すみません！あんな彼氏面したような事言ってしまって」

『いえ！あの！』

「本当に気にしないで大丈夫なんで、失礼します」

居たたまれなくなってその場を離れようとすると

『あの！』

彼女が俺の腕をつかむ