ヨナの姉は片思い中６

●ギガン ページ3

次の日 海賊に会いに行った。

「私はヨナ」

『私はAです』

「あなたが船長さん?」

そこには煙管が似合うおばあさんがいた。

「...船長 ギガンだよ
話はジェハから聞いてるよ
私達に協力したいんだってねえ」

「ええ」

海賊たちは女の子だと騒いでいたが

船長がシンアの面に

「何だいその面は」

取りな!と面を奪い取り

「顔を見せなっ」

ユンが慌てて

「ああっ そいつは極度の
恥ずかしがり屋なのっっ
やめて そっとしておいて!」

ああ...シンアが顔を覆ってうずくまってるよ。

船長は立ち上がり、

「私が一番大事にしてるのはね 信頼だよ
信用できないヤツらに協力なんて誰が頼むかい」

ハクはニヤリと笑い

「でも 戦力がいるんだろ 船長」

海賊たちがハク、キジャ、シンアを取り囲む。

「こいつらを全員ノシたら合格だよ」

「船長 こりゃいくらなんでも多勢に無勢っしょ〜」

しかし、ハクとキジャは

「そうだな これはあんまりだ なあ」

「ああ」

「「俺(私)一人でも十分殺れる」」

わぁ...悪い顔をしてるなぁ

煽られ怒りが爆発した海賊たちは2人に襲いかかる

ふと、隣を見るとジェハがいたので近づいてみた。

一人、二人、三人...と倒されていく海賊たち。

「『あーあ...』」


ハクが楽しそうにギガン船長に言う。

「いかがですか? ギガン船長 欲しくなっただろ」

ジェハは私が隣にいるのは許してくれたのか

離れもせず船長に話しかけた。

「ダメだよ船長 こいつらの力は規格外だ
僕が3人いるよーなもんなんだから」

船長は合格と言って

ホッとした私達だけど...

「安心するのは早いよ小僧ども」

『......』

船長はユンにお前は何が出来るんだい?と問う。

ユンは指を使い出来ることを数えながら

「俺は暴力キライだから闘わないよ
それ以外ならなんでも出来る
料理 裁縫 狩猟 怪我人の治療
材料があれば爆薬も作れる あと美少年
教えてもらえれば船も操る自信あるよ」

ユン すごいなぁ それに比べて私は...

考えていると船長が私とヨナを見て

「お前たちは? 」

『「えっ」』

「お前たちは何が出来る?」

言葉に詰まる私と違い、
答えようとするヨナだけど...

「ないんだね
ここで何も出来ないヤツは足手まといだよ」

「私...っ」

『...っ』

「クムジが憎いヤツはこの町に山程いるさ
でも力が無ければ刃向かっても命を落とすだけ
お前たちのような小娘には無理だよ 帰んな」

第31話 千樹草の試し→←●船長

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