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57話 ページ34

収録後、壮五が三月に声をかけた。

壮「三月さん!
今夜、一緒に飲みに行きませんか?
ゆっくり話を...」

三「悪い。
百さんちに世話になってるから
せめて飯くらい作んねえとさ。
あと、これ」

壮「なんですか、このメモ?」

三「簡単に作れるレシピのメモ。
おまえ、スパイス入れすぎだから気をつけろ。
甘党のやつら多いんだからさ」

壮五は三月に寮に帰ってこないのか、
みんな寂しがっていると伝えると

三「年下の面倒押し付けてごめんな。
おまえにもAさんにも迷惑かけちまってるよな。
でも、あのおっさんのことだからさ。
オレが先に帰っちまうと、
後から帰って来づらいんじゃないかと思って」

壮「三月さん...」

三「もう少し、百さんに甘えさせてもらうよ。
じゃあ、あいつらのことよろしくな」


次は、大和に声をかけた。

壮「大和さん!」

大「おう ソウ、お疲れ」

壮「あの...今夜飲みに行きませんか?
今後のこととか...」

大「悪い。明日も朝早いから。
あと、これ」

壮「なんですか、このお金...」

大「食事の用意、大変だろ。
これでみんなの出前でも取れよ」

壮「いりません! こんな...」

大「いいから いいから じゃあな」

壮「ま...待って...!
大和さん、前に困ったら頼れって
言ってくれたでしょう?」

大「ああ なんだよ」

壮「こ... 困ります。
大和さんと三月さんが出て行ってから
みんな、寂しがってる...
このままだと、困ります...
なんとかしてください‼」

大和は困惑しながら壮五の名を呼ぶ。
壮五は慌てて謝った。

大「いや... ...ひとまず帰るわ お先に」

壮「大和さ...まっ...!
...2人ともIDOLiSH7のことを考えてくれてるのに」


壮五が楽屋に戻ってくると、

一「離してください...!
兄さんが行ってしまったでしょう⁉」

陸「一織がいないと寂しいよー‼
毎日BGMみたいに聴いてた
お小言が恋しいよー‼(半泣き)」

環「いおりん、行かないで!
王様プリンのグラス、5つあったのに
もう3つしか生き残ってない...‼(半泣き)」

ナ「イオリだけハートフルな
兄弟愛を築くのはずるいです!
せめて、ワタシたちに構ってください‼(半泣き)」

一「...っ、兄さんを1人にはできません‼
ちょっと! 離してくださいってば‼」

壮「...どうにかしないと...」




私は用事を終えて
楽屋に戻る途中、大和とすれ違った。

大「もう、だめかもな...
これ以上、あいつらを困らせる前に
俺のほうから...辞めるって言うべきなのかな」

『...⁉』

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作者名:桜華 | 作成日時:2019年8月20日 3時

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