公園で死にかけたら推しに助けられたんだが。(夢野幻太郎)

死にかけて16日目 ページ19

主side

家に帰ると、あたりはもう夕暮れ時だった。本当に今日は、凄い経験をしたのだな、と改めて感じる。

主「(普通、一般人がディビジョンバトルに出た有名人の電話番号持ってるわけないよな〜。)」

本当に自分は運が良かったと思う。
それにしても、この電話番号、どうしよう。



私はスマホカバーに入れていた幻太郎先生の電話番号を見ながら考える。

今日、色々迷惑かけちゃったし、病院に行ったことは伝えておいた方がいいよね！うん！そう、決してこれは幻太郎先生に電話がかけたいとかそういう邪な思いではない！と、思う､､､､。

あぁ、でもメ、メールとかでもやっぱり良いかな？一応電話番号分かってるからショートメールは送れるし！！でもでも！！


そんなふうに1人で考えていると、携帯電話が鳴った。着信を見ると、丁度幻太郎先生だったからとても驚いたが、早く出なければと思い、私は慌てて電話に出た。

主「もっ！もしもし！？」


少し上擦った声が出てしまい、恥ずかしくなる。電話越しで幻太郎先生がとても笑っているのが分かる。そして、ようやく笑い終えたのか、幻太郎先生は返事をした。

幻「はい、A。ふふ、夢野幻太郎ですよ。」

主「すみません！ちょ、丁度幻太郎先生に電話かけようとしてたからびっくりしちゃって､､､､。」

そういうと、幻太郎先生は少し黙ってから答えた。


幻「そうだったのですね。そういえば麻呂も電話がかかってくる気がしてたのでおじゃ〜。」

主「ええ！なんかすごいね！！」

幻「まぁ、吾輩とお主は前世で猫の兄妹であったのだから当たり前なのにゃ〜！にゃー！妹よーー！！」←ドラマトラックのあの猫声で

主「えっ！？それはさすがに嘘だよね！！？？」

幻「ええ、まぁ嘘ですけど。さすがにこれは騙されませんか。」

主「もし本当だったら幻太郎先生は、私のお兄ちゃんだったんだね。」

そういうと、また黙ってしまう幻太郎先生。

主「あれ、幻太郎先生？どうしたの？」

幻「いえ、あの、もう一度お兄ちゃんと言っていただけますか？」

なんというか、少し声が低くて怖い。あとなんでお兄ちゃんなんだろう？

主「？えっとまぁ、わかったよ。……お兄ちゃん。」

幻「ﾋｭ」
主「幻太郎先生！？」

幻「いえ、な、なんでもありません。というか、あの後大丈夫だったのですか？それが少し気になっていたんですけど､､。」

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