BAD LOVER ４

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美「彼氏だけじゃなくて
他のメンバーにも色目使ってるし」



「使ってないけど…」



美「北山さんにも藤ヶ谷さんにも
頼りにされちゃって…ほんとむかつく…」



「み、美優ちゃん？」



美「…わたし先にお店もどるので
あとお願いします」






美優ちゃんは私に一礼して

先に店に戻っていった。



美優ちゃんと前みたいに戻りたいけど

もう無理なのかな…



このままずっと、

あのままなんて嫌だな。





私もお店に戻ろうと

出口の方へ向かうと、

爆音で音楽が聴こえてきた。




あぁ…


ライブ始まったんだ、

私も早く行きたいな〜




そんなことを思いながら

東京ドームに背を向け電車へと乗った。




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男「だから〜田中だって！
田中美優！いるだろ！？」





お店に戻ると

店内に響き渡る声




な、何事！？？





『も、申し訳ありませんが
田中はいま外出を…』



男「は！？んなわけねーだろ！
早く出せよ！！」





他のスタッフが必死に説明をしても

怒鳴ることをやめない20代の若い男





なんなの一体…





「どうしたの？」



『あ、店長…実は……』



男「店長ってもしかして…
A店長すか？」



「そう、ですけど……」




なんで私の下の名前知ってるの？？




男「俺、美優と付き合ってるんですけど、
あいつ早く出してくれません？」





付き合ってる、って……



あの浮気男？？

高嗣にそっくりって言ってた！？





はっ！


よくみるとこの人

変なセットアップに雪駄履いてる！！



ほんとに高嗣と同じファッションじゃん！！





「美優ちゃんまだ戻ってないの？」



『戻ってないです、
店長、一緒だったんじゃないんですか？』





小声でスタッフに聞くも

美優ちゃんまだ戻ってないって…



私より先に出たはずなのに…





男「A店長〜
美優と仲良いんでしょ？
庇ってんじゃねーの？」



「申し訳ありません。
田中は外出していて、
まだ戻ってきていないんです。」



男「はぁ？まじ？」



「私でよかったらお話伺いますが…」



男「…はぁ。
茶くらいだしてくれんの？」



「…奥へどうぞ」





ここだと他のお客さんがいるから

奥の個室へと案内する。





それにしても美優ちゃん

どこにいったのよ……





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