BAD LOVER

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ニカが先にお風呂から出て

一人浴槽の中で涙を流すわたし。




……やっぱり私

ニカのこと好きだ。




『俺が呼んだらすぐこいよ？』


『お前はもう俺から逃げられないんだから』




最低だしクズだけど…




『俺のもんに触れないでくれる？』


『なんだ、笑うと可愛いじゃん』




同じくらい優しいところもたくさん知った。





…けど私は身体だけしか

ニカに愛されてないから。




私がどれだけニカを想っても

ニカは私自身のことなんて興味ないから。




このままの関係を続けていくなんて

できるわけない……





それに、

私はニカに大きな嘘をついてる。




私がキスマイの…

ニカの大ファンだってこと。



知ったら、

きっとニカは私から離れていくもんね。



それだけは嫌。



だから、私が…


私から、

ニカから離れてファンに戻るの。




あと一週間。




それまで私は

二階堂高嗣と身体だけの男と女の関係。




ニカを好きって気持ちは封印するんだ。







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二「遅くない？何してたの？」




お風呂を出ると

ベッドの上で上半身裸でくつろいでるニカ




「わ、私いつも長風呂だし！」




本当は、

泣いて目が腫れてたから

中々、上がることができなかったんだけどね。




二「てか何で服着てるわけ？」



「……ホントにまだするの？」



二「当たり前でしょ。
何のために俺が今日、
ここに来たと思ってんの？」




ほんっと…


体力ありすぎでしょ……




「高嗣は…
私と…えっちしたいだけなの？」



二「は？」



「……ごめん、なんでもない。
いいよ、しよ？何すればいい？
…あ、服いま脱ぐから。」




さっき着たばかりの服を

もう一度脱ごうと、手をかけると

ニカが私の手を掴み止めてきた。




二「Aは…俺とするの嫌？」



「……」



二「答えろよ」



「嫌…じゃない……けど…」



二「けど？」



「愛のない…
えっちは…嫌……」



二「……」




って、

何言ってんだろ私。



今まで散々してきたのに

今さらこんなこと言ったんじゃ

まじで意味分かんない女じゃん……





二「愛のある…
えっちならいいわけ？」



「…え？」



二「俺がお前のこと
好きなら問題ないわけ？」




……どういう意味？




二「……俺と付き合わない？」



「……へ？」




付き合わない…？


って…


なに…………？





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