君の笑顔１０

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2「あ、おかえり」



「た、だいま……」





早めのドラマ撮影を終えて

家へと帰ったら

珍しく早く帰ってたニカちゃん




何だか、ちゃんと話をするのは

すごく久しぶりで無駄に緊張する。





2「今日もドラマだったの？」



「うん…」



2「なんか…
久しぶりじゃない？」



「そうだね…(笑)」




別に喧嘩とかしてるわけじゃないけど、

この前のことがあったから

やっぱり少しだけ気まずいんだよな…





2「Aも明日の歌番組でるんでしょ？」



「あ、うん…
キスマイも…だよね……」





年末が近いから

たくさん歌番組がある。



ありがたいことに、

私はほとんどの番組に出させてもらってる。





2「最近してないね。」



「……」




ニカちゃんが

言いたいことはわかってる。


けど、

あえて返事はしない。






2「今日する？」



「別に…どっちでも……」




ニカちゃんが

やりたいならすればいいよ。


私は受け入れるだけだもん。





2「今日はやめとこっか。
明日に響くと困るし(笑)」





…何で笑って話せるの？



いつものニカちゃんなら

こんなに長く触れなかったぶん


いっぱい、いっぱい、

抱きしめてくれるのに…



私が素直じゃないから？



素直になれば

ニカちゃんは抱きしめてくれる？？






「ニカちゃん…」



2「ん？」



「今日ね、玉ちゃんと
2回目のキスシーンやった…」



2「……そっか」



「しなくていいの？」



2「何を？」



「上書き……」



2「……して欲しいの？」





して欲しいに…

決まってるじゃん……



なんでいつもは

たくさんしてくれるのに


今日は全然、

触れてくれないの？





「…ニカちゃんのバカ」





そう呟いて寝室の方に向かう。




ベッドはキレイにシーツ交換されていて、


ニカちゃんが帰ってきて

やってくれたんだなって思いながらも


その上に思い切り腰掛けた。





2「人のことバカ呼ばわり？」



「だって…バカじゃん…！」





私の後を追ってきて、

そんな優しい顔でこっち見ないでよ…





2「俺、この前のこと本気だから」



「……」




玉ちゃんも、この前

それ言ってたけど本気なの？




本気で…



私と結婚するつもりなの…？





だったら…



少しでいいから抱きしめてよ……





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