ドSの星のお姫様の弱さ。 ページ9
土方「っとにテメーらは無茶ばっかしやがって……お前なぁ……確かに剣の腕前は一般隊士と比べもんにならねぇぐらい強いけどよ。テメーも一応女なんだから、体に傷とか残ったら大変だろーが。そこら辺考えて行動しろよ………」
『お言葉ですが副長。私は嫁入りする予定はありませんし、もし誰かに言い寄られても結婚するつもりもありませんよ。』
土方「…そうじゃなくてな…………これからもしかしたらってことがあるかもしれねえだろーが………」
山崎「………あの〜副長。沖田隊長の傷の手当は終わりました。次はAさんですよね………って、ぇぇぇ?!」
土方「ん?あぁ、御苦労だったな。山崎、すまねぇがちょいと出ててくれるか?こいつ肩に傷負ったらしくてよ。自分じゃ診れねぇ位置だし、俺が消毒してやるからさ。」
『ジミー君ごめんね、びっくりさせちゃって。でもこれ、普通の事だから。あんまり驚かれるとこっちが居心地悪いし。じゃ、そこに包帯と消毒液だけ置いといてねー。』
山崎「は、はいぃ!!失礼しましたっっ!!!」
………ふう、ジミー君が居なくなってくれて良かった。
私の弱い所を見せるのは、お姉ちゃんと兄さんと、土方さんだけで十分だ。
昔………お姉ちゃんが元気だった頃は、私が怪我した時に手当するのはお姉ちゃんの役目だった。
私は、怪我は弱さの象徴のようなものだと思っている。
世の中には、〖そんな事はない〗的な意見の人間も沢山いるけれど。
私にとって、強くあるためには怪我などしていてはいけないのだ。
お姉ちゃんが亡くなってからは、いつも兄さんが私の事を何かと気にかけて心配してくれた。
だけど、何故か兄さんに弱みを見せては負けの様な気がして。
だから、最近では兄さんに弱みを見せることは滅多になくなった。
五歳にも満たなかった頃は、転んで怪我して膝を擦りむいただけでもすぐに泣いてしまうのが私だった。
そんな時は、決まって兄さんが私とほとんど変わらない体格のくせして家までおぶって帰ってくれた。
その後にお姉ちゃんに消毒してもらって。
でも、近藤さんや土方さん、兄さん達と一緒に上洛する時。
初めてお姉ちゃんと長期離れることになった私は、弱みを見せることの出来る人間がもう一人いたことに気がついたんだ。
もう……私の弱いところを見せることが出来るのは今となっては土方さんくらいなんだよ。
山崎の監察日記。(山崎side)→←近藤絶対派vs土方絶対派。
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勿忘草は浅葱色を纏う(プロフ) - 迷い猫さん» あぁあ!ありがとうございます!!最近全く更新出来てなかったのに読んでいただけて嬉しいです! (2021年10月10日 13時) (レス) id: be40802470 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫 - 面白いです!頑張って下さい! (2021年10月10日 13時) (レス) @page5 id: 639c61a784 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:勿忘草は浅葱色を纏う | 作成日時:2020年10月9日 0時