愛だよ愛 その2 ページ34
ー一也Sideー
中村「そんな驚かれても…w俺にとっては千路君が当然のように平川さんちに居る事の方が意外だよ。」
「それはその…ノリというか」
SHINEで連絡したらすぐに飛んできてくれた。それも見ず知らずの子供のために。ほんとに申し訳ない。二人が家に入ると、ナナちゃんは人見知りして涙も引っ込み、俺の体の後ろに隠れてしまった。
中村「ご、ごめんね。うちの姫が心配して…ちょっとお邪魔してもいいかな……」
『おとなしい子…ナナちゃん、だったかな?知らない大人の人は怖いよね。ごめんね、びっくりさせちゃって。お姉ちゃんね、Aって言うの。よろしくね?』
ナナちゃんが二人と打ち解けるまで多少時間はかかったが、猫とのトラブルは解決した。
中村「たぶん、威嚇してたんじゃないかな。猫は嫌な事されたら誰彼構わず威嚇するっていうし」
『子供からしたらすごく怖いよ〜……』
ナナ「………なかなおりしたい……」
『!じゃあ、ご飯あげてみよっか?』
試しに猫缶を台所の棚から出すと、猫はものすごい勢いで駆け寄ってきた。
「勝手に開けていいんだろうか」
中村「まぁ…後でお金返せば多分いいと思うけど。」
猫が満足気に食べている様子を見て、ナナちゃんも嬉しそうだった。
平川「ただいまぁ! 遅くなってごめんねー、ちょうどナナちゃんのお母さんが帰る時間で……アレ?」
中村・A『「お邪魔してまーす…^_^;」』
平川さんは買い物の際、仕事を早く切り上げてきた母親と鉢合わせたので、その足でナナちゃんを迎えにきたらしい。
『ふぃぃ…緊張したぁぁ!!』
平川「高塚さんに中村君まで…ありがとうね。今度お礼させて下さい。」
中村「いや、楽しかったですよ!子供と遊んでると心が和むっていうか…。まあ、俺達は千路君が平川さんと上手くいってるかの確認もできたのでそれでいいですしw」
『一也兄ちゃん、頼りがいはあるけど偶に暴走するから…』
「暴走……?」
平川「確かにね!でも千路くんは行動力あるから、そういう所が良いなって思うよ」
中村「(あれ、もしかして千路君の一方通行かと思いきや平川さんもかなりデレてる……?)」
平川「…………ちょっと待って。中村君は……その、俺達の事どう見てるのかな…?」
中村「(やっとか…)仲がいいお二人だな、と」
「え、ちょ、中村さんっ…」
中村「…とにかく、勇気を出せば、案外大したことないです。皆応援してますよ。」
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作者名:勿忘草は浅葱色を纏う x他1人 | 作成日時:2019年12月5日 18時