#32 黎明に散った柱 ページ32
縁壱「やめるんだA！」
気怠い身体に鞭を打ち、私は煉獄さんの家に向かう。
縁壱さんが動くなと言ってきたがそれどころではない。
煉獄さんが死んだのだ。
時は昼過ぎ。
目を覚ますなり縁壱さんが烏の言葉を聞くなと早々に言った。
何事だと思い困惑していたら烏が言った。
烏「上弦ノ参ト格闘ノ末、炎柱煉獄杏寿郎死亡！」
縁壱さんの聞くなと言う声が脳内に反響する。
私は目を見開いた。
すぐさま隊服に着替えるが、その間にも縁壱さんは「動くな、血が溢れる」と私を制してくれていた。
縁壱「もう動くな。やめるんだ」
藤の家を飛び出て煉獄さんの家に向かう間、私は何度も倒れた。
私の月の穢れは人一倍酷い。
記憶がなくなるほどの激しい激痛を堪えるのは耐え難い。
祖父も父も母も私の月の穢れだけはとても心配していた。
痛すぎて気を失ったなんて、私は未だに信じていない。
信じたくない。
煉獄さんが死んだのも、信じたくない。
縁壱「何も今からでもじゃなくていい。明日も葬式はやるのだ」
痛い。お腹が痛い。
股に伝う血は何度も経験した不快感。
気持ち悪くて何も食べれない空腹感。
月の穢れのせいで感情が変わってしまうので誰にも会いたくない拒絶感。
縁壱「A、それでは身が持たないぞ。炎柱の家につくまでに倒れてしまう」
『……わかってます…だけど、だけど私は、せめて線香の一本でもあげにゆきたいのです！稽古をつけてくれてありがとうと言いたいのです！』
身体を突き動かすこの感情は衝動か、使命感か。
それとも自分の身体の不甲斐なさへの苛立ちか。
地面にうずくまるのをやめて歩き出そうとしたら声がした。
「ねえ君、大丈夫？なんか鉄臭いんだけど」
目の前には私より若い少年がいた。
眠たそうなぼうっとした目つきで私を見ている。
「さっきの言葉を聞くと、もしかして煉獄さんの訃報を聞いて行く途中だったの？こんな何もないとこで倒れて？」
『煉獄さんに、稽古をつけてもらって……』
「あぁ。それで線香をあげにか……」
『連れてって……ください…』
「え？どこに？」
『煉獄さんの家に……』
「いや、それよりもまず蝶屋敷に行ったほうがいいと思うけど？こんなところで僕の時間を割かれちゃ困るんだよね。それにここで死なれても困るし。それに君、鉄臭いし」
すごいドスドスと心の臓に刺さる言葉。
次の瞬間には身体が限界だった。
私はよろけてそのまま倒れてしまった。
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灰色サーモン - まってwwwよくよく考えたら縁壱さんの顔で夢主がキャラ崩壊してるwww (2020年5月15日 2時) (
レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - よりよりさん» とても綺麗で艶がある髪ですね。それに着物まで考えておられて素晴らしいです。夢主の容姿はそのようなイメージでいいですよ。私は読者の皆様が考える夢主の姿で物語を読んでもらえると嬉しいのです。気に入りましたありがとうございます(人*´∀｀)｡*ﾟ+ (2020年3月10日 22時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
よりより - https://cdn.picrew.me/app/share/202003/15599_3aYynxVu.png Picrewの 馬酔木ヒカルさんの 和装女子メーカーをお借りしました 夢主ちゃんは こんな感じかなと勝手にイメージしてみました お気に召さなかったらすみません。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: f27088ec53 (このIDを非表示/違反報告)
海月ひかる(プロフ) - 設定の所に、子孫と書いていますが、遠いなら末裔では？細かくてすみません (2020年3月10日 6時) (レス) id: 490f2474fb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - 緑壱さんが尊い（）神作ですね。更新ふぁいとです！ (2020年3月1日 15時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し61903号 | 作成日時：2020年2月22日 13時
