#33 激怒と心配 ページ33
目が覚めたら蝶屋敷にいた。
痛むお腹を抑えながら私は起き上がる。
槇寿郎「二度と家の敷居を跨ぐな!」
初対面で槇寿郎さんにそう言われてしまったことを思い出した。
あぁ、何をしていたんだ私は。
しのぶ「あら、起きたようですね」
しのぶさんが隣に座っていた。
いつから、と言おうとしたがしのぶさんに何かを口に突っ込まれた。
しのぶ「月の穢れがこんなにも酷い状態の人は初めてです」
口に入れられたものは粉薬を固めたやつだった。
間を空けずに水を無理矢理飲まされた。
しのぶ「いいですか、私は怒っているのではないのです。Aさんが暴れるのがいけないのですよ」
え?私、暴れたの?
水を飲み込み尋ねるとしのぶさんは笑顔で言う。
しのぶ「貴方は煉獄さんの家に行かせろと喚いたのですよ。覚えていないのですか?時透君が貴方を担いでここまで運んでくれたのに、貴方は柱の時透君を柔道の一本をとる形で投げたのですよ?」
『お、覚えてないです……ごめんなさい……』
しのぶ「いいですか、次に月の穢れが来たら必ずここで治療を受けてくださいね。必ず」
しのぶさん、激怒やん。
しのぶさんは扉のところまで行くとくるりとこっちを向いた。
しのぶ「煉獄さんの弟さんが会いたいと言ってましたよ。伝えておきましたからね」
そう告げてしのぶさんは消えていった。
縁壱「……A」
『わあぁぁぁぁ!!!』
ホッとしたのもつかの間、いきなり縁壱さんが声をかけてきたので思わず声を上げてしまった。
縁壱「心配したのだぞ」
『本当にごめんなさい!!』
だけど我に返りベッドの上で私は縁壱さんに土下座をする。
顔を上げながら私は言う。
『迷惑かけましたよね……ごめんなさい』
縁壱「迷惑ではない。心配したのだ」
『え……?』
縁壱「あの出血量で動ける者は早々いない。ましてや柱二人を困らせるほどの力技だったぞ」
『……何を言っているのか理解できません』
縁壱「柱を名乗る二人を困らせる程の実力を発揮したのだぞ。やはりAは安静にすることが一番だ。次暴れられたらひとたまりもない。闘気を無くせと言ったが、その場面で使うのではなく鬼と対峙した時に使うのだ」
『私、そんなにヤベェヤツなんですか……』
縁壱「そうだ」
ベッドの上で再び土下座したのは言うまでもない。
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灰色サーモン - まってwwwよくよく考えたら縁壱さんの顔で夢主がキャラ崩壊してるwww (2020年5月15日 2時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - よりよりさん» とても綺麗で艶がある髪ですね。それに着物まで考えておられて素晴らしいです。夢主の容姿はそのようなイメージでいいですよ。私は読者の皆様が考える夢主の姿で物語を読んでもらえると嬉しいのです。気に入りましたありがとうございます(人*´∀`)。*゚+ (2020年3月10日 22時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
よりより - https://cdn.picrew.me/app/share/202003/15599_3aYynxVu.png Picrewの 馬酔木ヒカルさんの 和装女子メーカーをお借りしました 夢主ちゃんは こんな感じかなと勝手にイメージしてみました お気に召さなかったらすみません。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: f27088ec53 (このIDを非表示/違反報告)
海月ひかる(プロフ) - 設定の所に、子孫と書いていますが、遠いなら末裔では?細かくてすみません (2020年3月10日 6時) (レス) id: 490f2474fb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - 緑壱さんが尊い()神作ですね。更新ふぁいとです! (2020年3月1日 15時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月22日 13時