#207 約束 ページ7
『どこに行くの？』
サラ「天国って言ったらわかる？」
『天国って本当にあるの？』
サラ「あぁ、あるさ。ゴドリックにロウェナ、ヘルガ、バジリスク。みんないるよ」
『私も連れてって。一人はもう嫌なの。みんなが居ない世界で永遠に生きたくないの。それに、サラザールが居ない世界は色がついて見えないの』
サラ「A、それはできないんだ。ほら、後ろを見てごらん」
振り返ると壊れた橋にはハリー達の姿はなかった。
だけどそこにはセブルスがいた。
サラ「君の帰りを待つ人がいる。君は一人じゃないんだよ」
『一人じゃ……ない？』
私は抱きしめる手を緩めた。
サラ「みんながいるんだよ。君を必要としているし、君の帰りを待つ生徒達がね」
『私にはみんながいる…』
サラ「そうだよ」
『私には、私を必要としてくれる愛弟子達がいる』
サラ「うん」
『サラザール、私やっぱホグワーツに残る！生徒達に魔法を学ばせたい。大切な人を守れるようにさせたい！』
『だから…サラザールとはお別れになるんだね』
サラ「私も悲しいよ」
『サラザール、愛してるよ』
違う。
この言葉は駄目なんだ。
私は出したくない言葉を言った。
『サラザール、愛してたよ。私に恋を教えてくれてありがとう』
サラ「私もAのことを愛してたよ。私の初恋になってくれてありがとう」
私も彼も泣いていた。
サラザールの体が塵のように消え始めた。
消えてしまう。
私は空に手を伸ばした。
だけど、届かない。
もう二度と彼に触ることも、彼の声を聞くことも、彼が私の名前を呼んでくれることもないのだろう。
羽を動かして空に飛び立つ。
何度も掴もうと目指すが、やはり掴めない。
私は掴むことをやめて涙を拭う。
『サラザール……太陽が登ったから帰ってきてくれたんだね。私との約束を果たす、ただそのために』
約束は果たされたのだ。
私はもう、ホグワーツに居なくていいのかな。
この世界を旅できるのかな。
セブ「A！」
セブルスが私を呼んだ。
私は翼を動かしながらセブルスのとこに向かった。
空から降りてきた私を受け止めてくれる。
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こ - うおおおおおお最高でしたありがとうございました (2023年3月27日 15時) (
レス) @page20 id: 991a92c757 (このIDを非表示/違反報告)
アニマトロニクス(プロフ) - 最後の最後まで素晴らしい作品でした！食人鬼さんの作品に出会えてとても良かったです。 (2018年10月4日 6時) (レス) id: 538062cc7f (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - なるほど、質問に答えて頂きありがとうございました！ (2018年9月8日 21時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - ぴのさん» 歳は取りません。しかし、主人公の精神年齢が低いのです。 (2018年9月8日 21時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても感動しました。質問なのですが、不老不死だと歳を取らないと言うことでしょうか？ (2018年9月8日 19時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：食人鬼 | 作成日時：2018年8月31日 11時
