#16 霞の子 ページ16
「あ」
そんな声が背後から聞こえた。
誰かに服をクイッと引っ張られる感覚。
「A。Aだね」
男の子がそう言った。
私は見知らぬ男の子がなぜ自分の名前を知っているのか疑問だった。私の名前って私が知らないところで有名だったりして…
『こ、こんにちは…?』
「……もしかして、忘れてる?」
『え?あ、うん。なんかごめんね。もしかしてまた前世の話?』
「そうだよ」
男の子は少し困ったような顔をした。
無一郎「僕は時透無一郎。中二だよ」
『私は東A。高一だよ』
無一郎は少し笑った。
無一郎「炭治郎もいるんでしょ?」
『炭治郎?うん、いるよ。知り合いなの?』
無一郎「うん…あ、もう行くね」
『またね〜』
出会って数分で無一郎と友達になりました。
そんな話を巌勝さんにしたら巌勝さんは眉間にシワを寄せた。
巌勝「A……時透という名字に心当たりないのか?」
『?ないよ?』
巌勝さんはコーヒーを飲みながら言う。
巌勝「継国家と時透家は親戚同士だ。Aの東家も親戚だがな」
『…え?親戚?私、あの子と親戚なの!?』
縁壱「はい」
『えー!?ちょーかわいい子だったよ無一郎くん!!でもどっかで会ったような顔だったんだよね……どこだろう。確かもうちょっと目つき怖かった気がするんだよなぁ…』
巌勝「時透家は双子だぞ。もしかして兄のほうに会ったんじゃないか?」
『あ、兄…?』
縁壱「時透有一郎ですね、兄上」
巌勝「そうだ」
あーそっか。道理で目つき違うなって思ったんだ。
常日頃から巌勝さんと縁壱さんという双子と話している私にとって、表情で誰だかわかるようになってきたぞ。
『双子かぁ……いいなぁ…』
縁壱「羨ましいのか?」
『うん、ちょっとね。私、弟とは仲良くないからさ』
縁壱「弟殿はAのことを嫌ってはいないと思うが…」
『…そうかな』
私は人差し指で頬をかいた。
『姉って大変だからね…』
ふふ、と笑うと縁壱さんも笑ってくれた。
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ニケニケ - お久しぶりです。長い間、読むことが出来ず、申し訳ありませんでした。 更新ありがとうございます!お疲れ様です! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 570015223c (このIDを非表示/違反報告)
ニケニケ - 返信してくださり有り難う御座います! あと、更新お疲れ様です。 これからも応援させて頂きます! (2020年5月23日 10時) (レス) id: ff2bd55984 (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - ニケニケさん» コメントありがとうございます。私も継国兄弟推しなのでとても嬉しいです。頑張りますね。 (2020年5月21日 18時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
ニケニケ - 更新有り難う御座います! 次の更新も楽しみです! (2020年5月21日 11時) (レス) id: ff2bd55984 (このIDを非表示/違反報告)
ニケニケ - 追伸:私は巌勝(黒死牟)さん推しです! というか、まとめて継国兄弟推しですw (2020年5月19日 23時) (レス) id: ff2bd55984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年3月16日 0時