サクラヒメは頑張ります！【賢者の石】 (ページ26)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:33,371 hit

Episode24．予習。ページ26

*.

あの後、「もういいので、帰りましょう？」という私の言葉で、行きと同じ方法で帰路に着いた。

セブルスせんせに見送られ、彼の隣の部屋に入る。学校生活が始まれば寮に住むことが出来るみたいだが、今のところ組み分けが出来ないので、難しいんだそう。
長期休暇の時のために、この部屋は私の好きにしてもいいとの許可を貰った。

「……1年生、かぁ」

改めて、自分の体をみつめてみる。
まだ未発達な私の体。伸び盛り……といえども、大人と比べればそこそこな身長。これは歳を重ねても変わることがなかったが、高い声。
十一歳。私が本来居るはずだった世界でいえば、小学校の五、六年生くらいか？

一年生とはいえども、今までとは全く違う魔法の世界だ。勿論勉強は必須だろう。

ぺらりと教科書を捲る。今日買ったもので、教科は……魔法薬学。
いつでも安定だなあと自分で自分を笑いたくなった。

続いて、変身術、呪文学、マグル学……色々な教科書を一ページ、二ページと捲っていく。

「……う～～～ん、わからん……」

セブルスせんせに予習復習は学生の本分、とか、言っちゃったからなあ……

「よしっ、やるかぁ……」

デスクに向かって、教科書とのにらめっこをはじめる。
ページの上で踊る文字、わからない所は後で聞けばいいかと思い、飛ばして次、を繰り返す。

(あ～～、頭痛くなってきた……)

*.