サクラヒメは頑張ります！【賢者の石】 (ページ22)

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Episode20．不思議な。ページ22

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「サクラの……そうか、だからあなたに覚えがあったんだ。……あなたはあの頃のサクラたちと同じ目をしておる。あの子らはとても優しい、優秀な魔法使いじゃった」

在りし日を懐かしむように、オリバンダーさんは目を細める。
そんな時間が数分続いて、とうとう痺れを切らしたのか、セブルスせんせが「オリバンダー殿」と声を掛けた。

「おっと、すまんな。待たせてしまいました。……あなたになら、きっとあの杖が似合う」

そう告げると、彼はすぐさま杖が入っているであろう箱を取り出して、戻ってくる。

「……サクラの木、ドラゴンの心臓の琴線。28センチ。優雅で柔軟性がある」

触ってみなさい、そう目線を送ってくれるオリバンダーさん。

それに甘えて杖にそっと手を当てる。

「……っわ、……！？」

刹那、意識が吹っ飛ぶくらいの衝撃が身体を貫いた。

身体全体から、エネルギーが湧き出てくるような、言葉にできない不思議な感覚。
それに比例して、杖からも淡い桃色の光が溢れ、店の中の棚を崩れさせたり、紙をまき散らしたりと散々だ。

「……ご、ごめんなさい……」

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