サクラヒメは頑張ります！【賢者の石】 (ページ20)

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Episode18．怪しい。ページ20

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side セブルス・スネイプ

「怪しい」

「ん、何がです～？」

幼子特有の高く良く通る声で、こいつは我輩に問う。

会って最初の頃、こいつ＿＿Aは、我輩に両親について聞いたので、話してやった。それをAは、驚きもせず悲しみもせず、まるで他人事のように聞いていた。

「……お前は何者なのだ？」

「私？私は……ふふ、セブルスせんせのことがだーいすきなただの生徒ですよ」

「我輩と会って間もないくせに」

「……そうですね。でも、私はあなたのことが大好きなんです」

そういったときのAは、今にも消えてしまいそうなくらい儚く見えて、思わず息を呑んでしまった。

少しの沈黙が続き、どうしようか思い始めたとき、「……なーんちゃって！びっくりしました？」とのAの声。
さすがに誤魔化しきれなかったのか、それは微かに震えていた。

しかし、Aからは、これ以上踏み込むな、という雰囲気が醸し出されていて。

「……あぁ。驚いた」

今の我輩は、そう返すしかなかった。

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