「ん」から始まる愛言葉 ページ46
赤葦「俺が、Aのこと好きじゃないと思ったの？」
貴方「だって！！！」
そこで初めて顔を見た。
赤葦くんは、泣いていた。
貴方「泣いてるの？」
赤葦「俺、ちゃんと好きだよ。Aのこと。別れたくない。」
貴方「泣かないでよ。わたしも好きだよ？」
赤葦「愛言葉の「ほ」らへんからおかしくなっていって、Aの元気もなくなっていった。なんかしちゃったのかと思って考えてみたけど思いつかなくて！ねぇ、俺なんかした？Aが悲しむようなことした？」
いつもの赤葦くんからは想像もできない取り乱した姿。
涙で頬が濡れて、眉は八の字になってる。
ここで初めて気づいた私は相当馬鹿なんだろう。
私は彼に、ちゃんと愛されてる。
貴方「ごめん、不安にさせて。赤葦くんが私のこと泣くほど思ってくれてること知らなかった。気づけなくてごめん。」
赤葦「Aは、俺のこと好き？」
貴方「好きだよ。大好きだよ！！愛言葉でたくさん伝えたでしょ？でもあんなんじゃ言い表せないくらい好き。好きだからこそ…私不安で仕方なかったの。」
赤葦「不安？」
貴方「私と赤葦くんじゃどう考えても釣り合わない。かっこよくて王子様みたいな赤葦くんと、平々凡々の私。赤葦くんに釣り合えてる自信がなくて。別れたほうがいいんじゃないかって思ったの。」
ごめんなさい。そう言おうとしたとき、目の前に赤葦くんの顔。
唇に温もり。
驚きすぎて、涙が止まった。
赤葦「なんでそんなに自信ないわけ？A、俺に一目ぼれしたっていったよね？」
貴方「え、あ、うん。」
赤葦「俺もだから。一回だけ一目ぼれしたことあるって言ったでしょ。あれ、Aの事だから」
耳まで真っ赤にしてそういった赤葦くん。
私ばかだ。釣り合うとか釣り合わないとか、そんなばかなことを考えて、赤葦くんを傷つけた。
外見だけ見て中身を見なかった。結局は気持ちなのに。
貴方「ごめん。赤葦くん。」
赤葦「京治。」
貴方「ごめん。京治。ごめん！」
赤葦「俺こそごめん。Aに不安の思いさせて。」
お互い悩んで傷つけて。それを乗り越えた先にもっといいものが待っている。
貴方「京治、好きだよ。」
赤葦「俺も。好きだよA。」
何をばかなことで悩んでいたのだろう。なんてばかなことをしてしまったんだろう。
でも、そのばかなことのおかげで好きだということがわかったのだ。
結論、ものは話さねばわからない。
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桜朱(プロフ) - dekoponmikanさん» わざわざコメントありがとうございます！！！本当に嬉しいです。あまり自信のない作品だったのですが皆さん最後の場面を気に入ってくださって...。本当にありがたいです！！！ (2022年8月22日 14時) (
レス) id: cc904183b9 (このIDを非表示/違反報告)
dekoponmikan - 私も今日これを見つけて読みました！普段はコメントはあまりしない方なのですが、最後まで読み終わったとき「これはコメントするしかない！」って思いました。最後の場面で感動しました！本当におもしろかったです！ (2022年8月22日 12時) (レス) @page48 id: 75df80a16a (このIDを非表示/違反報告)
桜朱(プロフ) - りかさん» 今も尚読んでくださりさらにおもしろいと言っていただけて本当に光栄です！ありがとうございます！！ (2022年8月22日 11時) (レス) id: cc904183b9 (このIDを非表示/違反報告)
りか - 今更になってこの作品を見つけて読みました。とても面白くて2人はどうなってしまうのかハラハラしながら読んでいましたw最後の終わり方がとても感動しました‼︎こんな面白い作品を書いてくれてありがとうございます！ (2022年8月22日 11時) (レス) @page48 id: 23fc03e90b (このIDを非表示/違反報告)
桜朱(プロフ) - ひにゃあさん» ありがとうございます！そんな！泣いていただけただなんて！最後の終わり方おかしかったし、自信なかったんですが、満足していただけたのならとても嬉しいです！ (2019年8月11日 23時) (レス) id: 4433acca5b (このIDを非表示/違反報告)
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