彼女が遠慮をする意味【烏野】

我慢をする意味５ ページ5

貴方Side


私は必要な事以外で人にお願をしない。

わがままを言わない。

だって、そうしないと私はまた、嫌われちゃうから。


貴方「ただいま帰りました。」

母親「あ、おかえりA！ご飯出来てるよ。」

貴方「ありがとう。」


自室で荷物を下ろし、手を洗って食卓についた。


父親「おかえり。今日は学校、どうだった。」

貴方「特になにもない。いつも通りだった。」

父親「そうか。」


会話はいつもそこで終わる。

私が何か話せばいいのだろうが、特に話す事もないから何も話さない。


貴方「ごちそうさまでした。」


食べ終わったら食器を流し台までもっていき、自室に戻る。

いつもと同じ行動。

嫌われないように、嫌われないように。

お母さんとお父さんにまで嫌われてしまったら、どうたらいいか分からないから。

自室でじっと携帯を見る。

ラ○ン。中学校時代の友達とのグループ○イン。

あのころから、まったく進んでいない会話。


貴方「はぁ。」


ため息が一つ、こぼれ落ちた。

私がお願いばっかりしたまでに、わがままばかり言っていたために。

皆を傷つけ、嫌われた。

だからもう、


貴方「わがままは言わないんだ。」


もう、嫌われたくない。

だから、必要以上に人とかかわらない。

そうすれば、傷つけずに済む。

私がわがままを言う事もきっとない。

だから、私は我慢するんだ。

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