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「 連れ去るには
許可が必要だな 」
そう言われて、柊生さんに連れてこられたのは私の家 。
玄関の前で立ち尽くす私たち 。
「 A 」
ずっと俯いて地面だけ見てた私は、名前を呼ばれて顔を上げる 。
柊生さんを見ると、柊生さんは真剣な目で私を見つめる 。
「 お母さんに、しっかり自分の気持ち伝えてきな 」
『 ....
むりだよ .. 』
小さい時から、自分の気持ちをしっかり伝えたことがないから、
伝え方が 、わからない 。
「 上手じゃなくて良いんだよ
ただ自分が思うこと、言葉で言えばいいんだよ 」
『 .......... 』
自分が思うこと 、言葉で 。
心の中で繰り返す 。
「 大丈夫だよ
その結果がどうであれ 、俺はずっとここにいる 」
「 ひとりじゃないよ 」
柊生さんの言葉が 、深く、深く、心に浸透していく 。
前に 、進めるような気がした 。
てゆうか 、前に 、進みたい 。
『 柊生さん 、
私 、がんばるっ 』
そう言うと 柊生さんは 八重歯を見せてはにかんだ 。
「 がんばれ 、A 」
そう言って背中を押してくれた柊生さんを後にして、私は玄関のドアを開けた 。
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ねるねる(プロフ) - は。さん» 読んでいただきありがとうございますっ。更新遅くてごめんなさい(><)必ず更新するので是非お待ちしていてくださいっ。 (2018年7月16日 22時) (レス) id: 55e0633416 (このIDを非表示/違反報告)
は。(プロフ) - 続き待ってます!!! (2018年7月16日 0時) (レス) id: 8032a06ae2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねるねる | 作成日時:2017年3月25日 22時