夜の時間がやってきた！【オリジナル】 (ページ32)

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３２夜目ページ32

幽霊使い「なんか死神、隠してるように見えるんだよな」

吸血鬼「隠している、ですか？」

人狼「死神はずっと前から生きてるから、私達に言えないような事の一つや二つはあるんじゃないの？」

吸血鬼「あの事件以来少し様子がおかしいような気がします」

三人の間に沈黙が下りた

人狼「気になるのなら本人に聞いてみれば？」

人狼が面倒臭そうに言い放った

死神は歩いていた

ずっと歩き続けたら自分の欲しい答が見つかる気がした

　死神だけが知っていて、人狼達は知らないこと

　伝えるべきか、そうしないべきか

死神はふと足を止めた

逃げていても始まらない

死神は踵を返して元来た道をたどり始めた

死神「うん、伝えよう」

自分に言い聞かすように死神は呟く

その時だった

事件が起こったのは

死神は後ろからの殺気を感じた

無意識のうちに鎌を取り出し体を回転させる

鎌は重心が片寄っているため振り回しやすい

死神「っ！お主は…」

相手と対峙した死神は息を飲む

「お久しぶりです」

あの少女が立っていた

この前の暗闘日の時に出会った少女だ

死神は鎌を構える

「今は貴方と争う気はありません」

前にあった時とは違い丁寧な口調でゆったりと喋っている

死神「では、何のために此処に来た？」

少女は微笑む

「宣戦布告です」

死神「宣戦布告？」

少女は歌うように言う

「貴方は全てを知っている。貴方達が誕生した理由の全てを」

「でも、貴方は何も知らない。今貴方達がしようとしていることを」