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通信が切れたスマホをぼーっと見つめる。
どうすれば、ええんやろか。
俺は湊のようにリーダー気質でもなく、頭もよくない。
桃「なあ、濱ちゃん…。」
今にも望は泣きそうだった。
その姿を見て、咄嗟に言ってしまった。
紫「…一緒に死のうか。」
声は掠れていたけど望に伝わったらしい。
俺のその一言で望が泣いてしまった。
もう皆も死んでまう。
生きている理由も、もうないのかもしれない。
死にたい、もう死んでしまいたい。
桃「濱ちゃん、死にたくない。」
紫「死ぬ以外方法ないやろ！」
珍しく物分かりが悪い望に声を荒げる。
紫「俺らに何ができるんか。今更普通の人生に戻れへんやろ！」
12年前に行方不明になった俺はきっと誰も覚えていない。
望は誰も知らない幻の子供。
こんな俺たちを大人たちは守ってくれない。
もう無理やねん、ここまでやな。
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作者名：ふぇる | 作成日時：2023年1月29日 17時
