標的 ４ 「…頭、大丈夫か。」 ページ6
目の前にいる、暴君のトンファーを振り回す危険な男子から(正確には、振り回すトンファーから)逃げることに徹し続ける僕。
なんで、こうなっちゃったかな…。
というか、沢田さっさと来いよ。
あんたが呼び出したんだろうが。
目の前にいるこの何様僕様風紀委員長様＿＿＿＿＿
‘雲雀恭弥’ にそんなことを言えるわけもなく。
行き場の無い怒りは、どこにもぶつけることができずにどんどん僕の中にたまっていく。
そんな怒りに気を取られて注意力が散漫したのか、僕はすぐ近くに迫るトンファーに直前まで気づかなかった。
「ああ！危ない！！」
この状況の原因だと思われる、かの…ダメダメ系男子の声が聞こえる。
皮肉にも、その声のおかげで僕はギリギリトンファーを避けることができた。
それにこの目の前の彼は、とても楽しそうに口元を歪める。
そして、ギリギリで避けた僕はそのままバランスを崩し、そこに追い打ちをかけるかのようにトンファーが迫って。
＿＿＿＿ああ…これはマズいな。
痛みに備えて、目を瞑ることはしなくとも、歯を食いしばる。
そして、トンファーがお腹をあた＿＿＿＿＿＿＿
「＿＿＿そこまでだぞ、雲雀」
＿＿＿る直前で、子供特有の高い声が響いた。それに反応してか、雲雀…さん、の動きが止まった。
＿＿＿え？
嘘だろ、なんで雲雀…さん、動き止めてんの。
たかが赤ん坊の言葉だろ？
「…仕方ないね。
赤ん坊、今回の件は貸しだから」
「ああ、わかってるぞ」
そんな意味不明の会話をし、赤ん坊の返事に満足したのか、雲雀…さ＿＿＿＿ああもう！雲雀でいいや。
雲雀が去っていく。
……は？
いやいやいや、あっさりしすぎだろ…。
僕の苦労も考えてよ。
一度驚きで消えた怒りが、またふつふつと湧き上がってくる。
そんな僕の心情を察したのか、沢田が申し訳なさそうに話しかけてきた。
「ごめんね…。大丈夫だっｔ」
「おいコラ沢田！
なにお前呼び出しておきながら大いに遅れてんの！？
おかげで僕、咬み殺されるところだったんだけど！」
「うわぁぁ！？ご、ゴメンって！」
そうだ…、元はといえば、お前のせいだろうが！
なんでもっと早く来なかったんだとか、なんであんな赤ん坊があの雲雀と貸し借りの話をしているんだとか、色んな思いを沢田をガクガク揺することで消費する。
「まぁ、もうやめてやれ、神無月。今回は俺がツナに頼んだんだ。
お前＿＿＿＿マフィアに入る気はないか？」
…頭、大丈夫か。
標的 5 「騒がしくなりそうだ」→←標的 3 「なんで、こうなるかなぁ……。」※2015.07.04 修正させて頂きました
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
