標的 42 「何かに、ヒビが入る音」 ※台詞ないでs((( ページ45
…仮に、この違和感が何かを示すとして。
僕は、何故それに気づけたのだろう。
その疑問は、改めて考えれば直ぐに浮かぶものだった。
どうして、違和感なんてものを感じたのか。
…確かに先ほど考えた通り賢いと思われる六道が簡単に写真に写り、自分の姿を表す証拠を残すとは思えない。
だがそれは今考え付いたことであって、あの時最初に写真を見た時はそんなこと全然考え付いていなかった。
ただ大きな違和感と嫌な予感を感じただけ。
それは勘に似ているとは思うが、生憎と僕は五感は発達していても、勘…第六感なんて発達していない。
当たったり外れたりする、所詮は人並みの勘だ。
それなのに何故あんなにも違和感を痛烈に感じ取ったのか。
その答えは僕の単純な脳では、本当の六道に会ったことがある、というものとしか考えられなかった。
しかし僕は、六道骸なんていう人物に一度も会った記憶がない。
もちろん、彼、六道と会っていたとしても六道が六道骸として名乗っていないという可能性も無きにしも非ずではあるのだが…。
…いや、そもそも僕は六道‘本人’に違和感を感じたのだろうか？
なんとなく…六道というよりかは、他に写っていた少年二人の隣に六道がいたことに違和感を感じたような気がするのだ。
全体的に見て感じたというか…、彼らの隣は写真に写っていた影武者と想定される六道ではない気がして。
ソレは酷くふわふわとしたもので確証なんて全くもってないけれど。
そこまで考えて、僕は自分でも気づかない無意識の中、ゆっくりと呼吸を止めていた。
＿＿＿＿＿＿まるで、写真に写る三人に会ったことがあるみたいじゃないか。
…そうだね、昔の記憶は曖昧だし、その昔にでも会ったんじゃない？
＿＿＿＿＿＿敵の彼らが僕の知り合い、だなんて…。
…何を戸惑っているの、僕 ―キミ― はそんなこと気にしない非情だろ？
＿＿＿ピキリ＿＿＿
何かに、ヒビが入る音がした。
‘コレは本当の最後の戦いではなく、彼らは僕の知り合いかもしれない’
…そこまで考えた僕はもう、空っぽで＿＿＿＿＿＿虚ろだった。
ぐるぐると視界が回り、世界の色が消えていく。
頭にぼんやりと霧がかかり、手足の感覚もなくなりそうで＿＿＿酷く肝が冷えた。
思考回路が働かず朧げ(おぼろげ)な意識の中、足元が崩れたと錯覚した頃には、膝から崩れ落ちている。
ああ…考えなければよかった。
標的 43 「二つの‘白黒’」→←標的 41 「違和感の答え」 ※台詞ないですゴメンナサイ
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
