標的 39 「最後の切り札」 ページ42
…白状するなら、僕はここ最近驚いたことの三本の指に入るくらいには、この現状に驚いている。
＿＿＿＿＿＿あの沢田が、鋼球を受け止めた…！？
いや、彼が時々人を超えた能力を得ていることは実際に見ていたし知っていたけれど。
やはり普段の彼を見ている限りそれを余り信じられないこととして、見たにも関わらず彼とは別人の誰かじゃないのか、なんて考えて頭の片隅で処理したのも否めないほどどこか普段の彼とは何かが違っていて。
…その僕が信じられないと否定してきた状態が、今僕の目の前で鋼球で受け止めた彼がなっている状態というのだろうか。
言葉を失い、呆然と沢田の背中を見る。
＿＿＿というかどうでもいいけど沢田の服切れて吹き飛んだんだけど。
ナニアレどういう原理？
まさか目に見えない気が服の耐久度を超える程に強力になって服が吹き飛んだとか厨二病なこといわないよね？
…ああ、脳の容量がオーバーしたらしい。
我ながらなんていう頓珍漢(とんちんかん)なことを考えているのだろう。
己の失態に顔を僅かに歪め誰にも聞こえないよう小さな舌打ちを溢した直後、ビアンキさんからお声がかかった。
「神無月。そこに居たら危ないわ、此方にいらっしゃい」
「！…はい」
その声は僕の事を案じるような声で、話した内容も同様だ。
…正直僕はそんなに心配されたいわけでもないんだけどねぇ。
ていうか、今一緒にいるだけで殆ど接点がなかった人間をよくもまぁ心配できるよね。
別に心配されたからどうこう、なんて気持ち生憎(あいにく)と持ち合わせてなんかいないし言われたからには従っとくけど。
……こういうビアンキさんのタイプは、一度自分の領域に入った人間を信頼して傷つけられる、なんてこと毛ほども考えていないんだろうな。
ほんの少し、彼女の未来が心配だよ。
ま、リボーン君たちの知り合いならマフィア関係の人なんだろうし余計なお世話だろうけど。
「最後の切り札だぞ。しっかり骸とケリつけてこい」
僕がビアンキさんたちのそばに移動しているとき、不意にそう言ったリボーン君の台詞が耳についた。
…最後の、切り札？
そういえば、沢田が鋼球の前に立つ前に、リボーン君が沢田に何かを言っていた気がする。
…くそ、焦っていたのか全く覚えてない。
でも＿＿＿＿＿＿一つだけ、確かに思ったことがあった。
…本当に、‘この’六道に最後の切り札を使ってよかったのか？
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
