標的 34 「些細な違和感」 ページ37
……僕の頭の中は、混乱していた。
あの後、やはり違う技だったのか、山本に六道が放った鋼球が当たったのだ。
山本が当たる直前に言った「回転」という言葉を考慮すれば、恐らくは今度の技は鋼球に回転がかかり、それにより今までの�狎藜慘�覇�瓩任發△辰仁�風が回転がかかったことで回り、竜巻へと変化したのだろう。
一度山本の動きが止まったことも考えれば、動きを止める効果もあるのかもしれない。
その�狎藜慘�覇�瓩箸楼磴Φ擦砲茲蠖瓩�飛ばされた山本は木へぶつかり、ダメージが蓄積したのか、当たり所が悪かったのか、気を失った。
一先ず(ひとまず)、それは別に構わないのだ。
…こう言っては何だが、山本が傷つこうと僕には関係ないし、人手が少なくなるだけで特には困りもしない。
痛そうだな、なんて他人事のようなことを考えるだけだ。
僕が戸惑い、混乱する原因となったのは＿＿＿＿＿＿。
＿＿＿＿＿＿どうして、六道は鋼球を放った後に目を瞑った？
その行為は、まるで傷ついていくのが見ていられないとでもいうかのようで。
六道は、大罪をおかした凶悪な奴らばかりがいる監獄にいた人物のはず。
ならば、人を傷つけることが嫌い、というのは少なからずないはずだ。
なのに、なぜ目を瞑る…？
六道がいた監獄に入ることになった者は、人を傷つけることに何も躊躇などしないように思う。
それが偏見だと言われればそれで終わりなのだが…。
どうにも、そう思えなかった。
これは、偶然見つけた六道の反応。
僕の異常なほど発達した五感の視覚と聴覚がなければ、気づけなかったであろう些細な違和感。
聴覚がなければ六道の技名が聞こえず、六道の事を注目してみることもなかった。
視覚がなければ、六道の技を放った後の目を瞑るという反応に気づけなかった。
違和感に気づけたことが奇跡…なんて陳腐(ちんぷ)な言葉だが、そう思える程の僅かな変化。
それに気づいて＿＿＿＿＿＿僕は動揺し、混乱した。
「…おい、神無月」
思考の渦にはまり混乱した僕が我に返ったのは、リボーン君が珍しく微かに焦りを滲ませた声がキッカケとなった。
ハッっとなり辺りを見回せば、山本の他にも獄寺が心臓の辺りを抑えて蹲って(うずくまって)いる光景が目に入る。
その近くでは、ビアンキさんが悔しそうに唇を噛みしめ、今にも飛び出さんとしていた。
思わず僕はため息をついて、リボーン君に頷く。
「…僕が行くよ」
＿＿＿こうなったら、仕方ない。
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
