標的 30 「藍色の黒曜生」 ページ33
六道が放った鋼球は、決して速いわけではなかった。
それを山本もわかっているのだろう、慌てることもなく、冷静に横にずれる。
だが＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
山本は横にずれたはずなのに、なぜか体制を崩し、真正面で鋼球に当たり、こちらへと吹き飛んできた。
…思わず眉を寄せる。
＿＿＿どういうことだ？
さっきのは完璧に何か細工がなければ避けきれたはず…。
吹き飛ばされた山本に獄寺姉弟が声を上げた。
ビアンキさんに至っては同じ考えのようだ。
「山本…」
「なぜ…、完全に避けていたわ。」
六道はそうなるのが当然とでもいうかのように、その場に顔色を変えずに無表情で立っている。
「これでわかったはずだ。
貴様らに生き残る道はない…希望は捨てろ」
相も変わらず、淡々と言葉を吐き捨てる六道に、リボーン君も声を漏らした。
「やべぇな…こいつはつえーぞ。」
＿＿＿ちょっと、マズいかもしれないね。
＊＊＊
少し時間を遡り(さかのぼり)〜沢田視点〜
「おーい、ふう太ー、返事してーっ」
家に居候している、別の惑星と交信して正しい色んなランキングがわかる能力を持ったランキングふう太、と呼ばれている少年を今俺は探している。
といっても、ランキング能力とか関係なくて、ふう太は俺の弟みたいなやつなんだけど…。
……全然見つからないよ。
やっぱ、さっきのとこ右だったかな…？
全く見つかる気配がしないことに段々と不安を覚えながら、俺はただ奥へと歩いていく。
心なしか、周りが不気味に見えて仕方ない。
人探しの途中なのに自分のヘタレな部分を見つけて、思わず情けなくなった。
その時、不意に草を踏みしめる音が後ろから響く。
＿＿＿見つけたっ！
「ふう太？」
色んな意味で安心して、後ろを振り向けば、そこにいたのは……。
「ひぃ！？ こ、黒曜生！」
藍色の髪をして、片目を髪で覆っている少年だった。
彼はこちらに近づき、座り込んだままの俺に話しかける。
「…助けに来てくれたんですね、ありがとうございます。
ここから一生出られないかと思いましたよ」
その顔には人の好さそうな笑みが浮かべられている。
ふ、と頭を掠めた考えを、とりあえずは目の前の彼に聞いてみることにして、立ち上がった。
「もしかして、貴方も人質に？」
彼は、その問いに一度笑うと
「こんな所にまで助けに来てくださるなんて」
と笑顔のまま、続ける。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
