標的 29 「手当ての副作用」 ページ32
獄寺が膝をつくと、山本がまず最初に声をかけた。
「獄寺！」
「隼人…！」
ビアンキさんも素早く獄寺のもとへ駆け寄る。
＿＿＿僕も何か言った方がいいのかもしれないが…、今はとりあえずこっちだろう。
「リボーン君。
＿＿＿＿＿＿彼、獄寺だけど、保健室で寝てたしケガしてたよね？
今の状況を見るに、そのケガ…まだ完治していないようだけど、まだケガは膝をつくほど痛みが残ってるの？」
今の今までしなかった僕も悪いが、というかタイミングがなかったのだが、今の現状をまだ僕ははっきりと理解していない。
正しい現状を理解する方が獄寺の心配よりも先だ。
尤も(もっとも)、僕がしなくても山本達がしてるしいいか、という気持ちも無くはないが。
ビアンキさんが獄寺の額に手をやるのを横目に、あくまで六道から注意をそらさずリボーン君に問いかける。
「そういや、お前は知らなかったな。
獄寺がやられた奴の武器に仕込まれてた針なんだが、それに毒が塗られてたんだぞ」
さらり、と言ってのけた彼に思わず僕はため息を吐いた。
「…じゃあ、何で獄寺がここに居れるの？
いやまぁ、十中八九、あの保健室にいた白衣が関わってるんだろうけど」
心底呆れた、とでもいうように肩を竦め、思い付きでポンっと関係ありそうな名前をだして話の続きを促せば、思い付きが当たったらしい。
「ご名答だ。
獄寺はシャマルから手当てを受けた。
その手当ては効果は抜群だが、無理する分もあるからな、副作用がきついんだ」
…なんとまぁ、忠犬らしい無茶の仕方だ。
大方、沢田が乗り込むっていうことで無茶したんだろう。
もしくは自身がやられた時に何か思うことがあったのか。
何にしろ、僕には関係ないけど。
ビアンキさんが獄寺の額に手を当てたまま、険しい顔で黙り込んでいる。
丁度、彼女もその手当ての副作用についてでも考えているんだろう。
「…誰からだ？」
ふと、今まで黙っていた六道が声を上げた。
いまだに鋼球を振り回したままだ。
今考えることでもないけど…僕らが話している間にも振り続けるなんて、結構律儀というかなんというか。
顔は極悪人っぽい顔なのに。
「お前の相手は俺だ」
六道の声に我に返ったのか、山本が挑戦的な顔に戻り六道の前に立ちふさがるように立つ。
そして…。
六道の瞳にギラリとした光が走ったと感じた瞬間、彼の鋼球につながる鎖が踊り、鋼球が山本へと襲い掛かった。
「千蛇烈覇」
という声と共に。
標的 30 「藍色の黒曜生」→←標的 28 「写真に写っていた、六道骸」
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
