標的 9 「…皮肉だね」 ページ11
あれから、結局沢田はリボーン君により無理やりの説得を受け、獄寺はリボーン君の普通…の説得により折れた。
…山本はそんな様子を気にせずに終始笑みを浮かべていたが。
あれが僕の日常にならないことを祈るばかりだ。
というか、もうすでに説得にかけた時間だけで下校時刻間近だ。
あの風紀委員長様には今日咬み殺されそうになったばかりなんだから、早めに帰らせてほしい。
…自分で思っておいてなんだけど、まだ一日終わってないんだね。
ものすごく濃い目の一日だよ。
「神無月、武器はこの中から選んでくれ」
…ああ、そういや武器決めるために集まってたんだっけ。
この中から選ぶ、ねぇ。
種類的にはいろいろある。
ライフル、銃、剣、槍、弓…など。
だけど正直、これといってピンとくるものがない。
ま、双剣とかかっこいいと思うけどね。
どうするかな…、そういえば、これって。
「武器はいくつ選ぶことが可能？」
…これによって、選ぶやつ変えないとな。
「持てる限り持ってもいいぞ。
だが…持ちすぎると邪魔になるからな、そこは考えろ」
ふぅん…。
じゃ、とりあえず双剣を選ぼうかな。
そう僕が思うと、選んだ剣の方へ行く。
さっさと選んで帰ろう。
僕が選んだのは…、一見してただのナイフに見えるもの。
持ち運びに便利だし、リボーン君が提供するのだから、ただのナイフではないだろう。
思った通り実際手に持ち、少し膨らんでいる剣と柄の間を撫でるように触れば、どこからでたのか、通常より少し長そうな剣がでてきた。
…これなら、いいかな。
あと一つ位、もっておこう。
もしこれが無いときに困らないように。
日常でも使って違和感がないもの…。
そう考える僕の目に留まったのは一つの扇子。
丁度いい、これにしよう。
視界に入ってきた時計の針を見て、どうしようもなく早く帰りたくなった僕はそれをとった。
…特に何を考えるわけでもなく、開いてみる。
「それで決まりっぽいな。
今日はこれ以外ないから、もう帰っていいぞ」
まるで僕の心を見透かしたような言葉を発し、なおかつニヒルな意地悪い表情をしたリボーン君をチラリと見て、扇子を閉じた。
「…それじゃあね」
それならば、ここに留まる理由はない。
早々に判断した僕は、早く早くと、自分をせかすように歩いた。
今の時間に気づかない、沢田達の、
「神に仕える巫女みたい」
という声を無視して。
…皮肉だね、神に仕える巫女なんて。
……死んでも、なりたくない。
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卯月玲(プロフ) - 桃花さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m 序章のところであってますかね？訂正させて頂きました！ (2015年5月30日 20時) (
レス) id: 4d479d3483 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 卯月玲さん初めまして並森じゃなく並盛中です。 (2015年5月29日 18時) (レス) id: 79ce4fa6c1 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - シンク王子さん» ありがとうございます！ 週に一回のペースなので、これからはもっと増やしていきたいです(笑) 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！ (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 雀さん» ありがとうございます！ そう言って頂けると嬉しいです…！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月玲(プロフ) - 爽猫さん» ありがとうございます！ 今日も今日とて亀更新ですが頑張ります！(笑) (2015年3月7日 14時) (レス) id: f3435855f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂月遊 x他1人 | 作成日時：2014年6月18日 22時
