Female soldier 4【wrwrd!】 (ページ10)

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答えてページ10

zm視点

「……ご馳走さん」
「なんやゾム、もう食べへんの？」
「あぁ、まぁ……最近腹減らんくて」
「珍しいこともあるもんやな。部屋でゆっくりしときや」
「おん。ありがとう」

大先生と言葉を交わし、俺はみんなより先に食堂を出た。

ここ最近ほんま食欲がない。
というか、振れ幅がすごい。
食うても食うても満たされないときもあるし、今日みたいに食べられへんときもある。
体重も若干落ちた。顔もやつれてきとる気がする。
部屋に着くなりベッドに突っ伏し、溜め息をひとつついた。

そういや、おかし……変わったのは俺だけやない。
特にグルッペン。
あいつ……なんやろ、焦っとる。あと若干冷たなった。
トントンの激務は変わらんように見えるかも分からんけど、あの(・・)戦争前より仕事量が増しとる気がする。
葬式終わった次の日にチーノを行かせたのも、流石にちゃうやろ思うた。
俺もきっとそのうち……いや、明日にでも潜入調査に駆り出されるんやろうな。別にエエけど。

……はぁ。風呂でも入ってさっさと寝るか。

『うわぁっ！……ビックリしましたよ～もう！ふふふっ』
『んむっ……うっ、もう無理…………なんで追加で盛るんです！？』
『広いお風呂、やっぱいいですねぇ～』

「……あっ」

突然Aの声が頭に木霊した。視界の脇に入ったカレンダーを見ると、今日はあの日……A連れて風呂行った日やったと分かった。
気付けば俺は窓に手をかけて、身体を宙に投げ出しとった。
Aのとこに行かなあかん。何故かそう思うた。

・

「……なんで来んかったんやろ」

石の前に立つと、不意に涙が零れてきた。
そうか、みんな寂しくて悲しくてしゃーなかったんやな。Aロス……と言うか。
俺はその場に屈み、あの日と同じように彼女の頭を……冷たい石を撫でた。

「っ……なぁ、いつ、いづっ……いづになっだら、ここがら出てぐるん？
なぁ、Aっ、はよ答えーや……っ！」

悲しい。悲しくてしゃーない。まるで妹でも失ったような、心にぽっかり穴が開いたような、そんな感じやった。

俺は懐から短剣を出すと、石のすぐ横に突き刺した。

「こっ、れで……向こうで何か、あっても、大丈夫や。俺が、守ったる、っからな」

もう一度石を撫でて、来た道を引き返した。
夜風が妙に寂しく感じる夜やった。

＊＊＊

テスト終わったので更新再開します！
ただただ悲しいお話が続いてますがもう少しお付き合いください。彼らが前を向けるまで。