再会 ページ26
翌朝。目覚めると、隣にAが居った。
あぁせやった、昨日一緒に寝たんやった。……とりあえず歯だけ磨いてこよ。
そう思ってベッドから出ようとしたとき、Aに手を掴まれた。
「……A？」
「…………」
え、起きとんの？起きてへんの？どっち……？
「んぅ……ふわぁ〜っ…………え、あれ、ん？」
「おはよう。どないしたん？」
「ん？ん〜？」
するとAは俺に顔を近づけてきた。
……と思ったら泣き出した。どゆことや。
「うっ、うぅっ……ショッピ、兄、だよね……っ？う"ぅ〜会いだがっだよぉ……っ！」
そしてAは俺に抱きついてきた。
……もしや。
「え、もしかして、……A？Aなん？」
「うっうっ、そうだよぉ……戦死したAでず……前は4歳だったAでずぅ……っ」
「なんやその言い方……ぷっ」
まさか、ほんまに戻ってくるとは思わんかった。
なんで？何がきっかけで…………あっ、あれか。
昨日思いっ切り頭ぶつけたからそれが何かの取っ掛かりになって戻ってきた的な……？
「うぅっ……ショッピ兄、今、私、何歳……？」
「14歳やで」
「うへぇっ……もう10年も経ったんだねぇ……ショッピ兄も立派なおじさんだね、ふふふ」
「そんなストレートに言わんといて……お兄ちゃん傷付く……」
Aとの再会を喜んどるとき、部屋のドアをノックされた。
「ショッピくーんAちゃーん朝や……で……」
「わぁ……コネシマさんと、鬱さん……っ」
「「え？」」
するとAはぐしゃぐしゃの顔のまま二人に抱きついた。……なんかもやっとする。
「おぉ、随分積極的やん」
「…………はぁっ！まさか！！」
「うぅっ……そのまさかですぅ……戻ってこれました……っ！」
「え、ほんま！？ほんまに！？」
「くっ……よぉ帰って来たわっ、A…………！」
「はいっ……！」
……さて、このままじゃ埒が明かんな。
「A、着替えてまた挨拶行こう。……てことでお二人、一旦出ててもらっていいスか？」
「グスッ……はぁ〜い……」
「おい大先生、ちょっと来い。会議や」
「会議？フーン分かったぜ同志」
会議……？また何かアホなこと考えるんかな……まぁええわ。
「ねぇショッピ兄、訓練服は？」
「え？あー…………今はない、かな」
「そう、なの？」
「うん……まぁそれはあとで追って説明するわ。その辺の適当な服着て来てや」
さて……どこからどこまで説明するかな。
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作者名：ウィング | 作成日時：2020年11月2日 8時
