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MoonDust_28 ページ30

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白膠木さんが手伝ってくれなかったら


きっとこんなに早く終わらなかった。


今日中に終わったのは白膠木さんのおかげだ。


1人だとそれなりに不安だってあるのに、


白膠木さんがいてくれるだけで気が楽。


友達ってこういうものなんだな。




簓「ここにしよか!」




貴「ん?ここって、串カツですか」




簓「せやで!めっちゃ美味いから覚悟しとき!!」





串カツなら横浜でも食べたことあるけど、


確か、串カツって大阪発祥なんだっけ。




《ガラッ》

店員「らっしゃいませー!何名様ですか?」




簓「2人でよろしゅう!」




店員「ほな、奥の座席どうぞー!」




簓「おおきに!さ、Aちゃん、行こか!」




貴「…はぁ。」





串カツは食べた事あるけどこういう大衆居酒屋的なお店は初めてだ。


一応未成年だし。





店員「お飲み物お伺いします!
お決まりでしたらお食事もご一緒にお聞きしますよ!」




簓「とりあえず、ビールと、Aちゃんなんにする?」




貴「じゃあ…あ、ラムネで。」





初めてだからか、ちょっとワクワクする。


メニューに目を落とし、軽く見る。





簓「ほな、ビールとラムネ1つずつと、串カツの
盛り合わせ、あと…」




貴「あ、ギンナン、1つお願いします。」




簓「お、渋いなぁ〜!ほな、ギンナンもよろしゅう!」




店員「かしこまりました!お飲み物すぐお持ちしますね!」





居酒屋ってこんな感じなんだ。


店員さんも元気だし、他のお客さんも楽しそう。




簓「なぁ、Aちゃん?」




貴「なんですか?」




簓「こうしてまた会えた事やし、
連絡先交換せん?」




ニコニコとケータイの画面を見せてくる白膠木さん。


この人懐っこい笑顔を見ると、


1か月前の自分の生意気な態度を後悔してしまう。





貴「交換、しましょう。」




簓「よっしゃ!!
1ヶ月越しにAちゃんの連絡先ゲットや!」




店員「お飲み物お持ちしました!」




簓「おおきに!」




私の連絡先1つであんな喜んでくれるなんて。


ここまで行くと後光が差して見える。




簓「ほな、改めて、就職おめでとさん!
それと、大阪へようこそ!」




ビールのジョッキを持ち上げて、


満面の笑みで喋る白膠木さん。





貴「ありがとう…ございます。」




簓「乾杯!」





嬉しいような、恥ずかしいような


初めて感じる。


不思議な気持ち。




.



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作者名:夢乃叉優芽 | 作成日時:2023年3月11日 22時

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