MoonDust_14 ページ16
〜白膠木簓side〜
簓「っと、そろそろ時間やな。」
貴「…そうですね。」
簓「ほな、駅まで送ったるわ!」
たこ焼き食べとるAちゃんは心底幸せそうな顔しとった。
あんな顔されたらもっと色んなとこ連れてったりたくなるな。
一ヶ月後、しばらく会えんのやな。
なんや、短い付き合いなんに寂しいって思ってまうわ。
貴「…白膠木さん。」
簓「…っは!なんや!」
貴「駅着きましたけど。」
簓「あ、あぁ、せやな。
なんや、寂しくなるなぁ。」
こんな事言ったところで、私は寂しくありません〜なんて言われるんやろな。
貴「……また一ヶ月後に会えるんでしょう?」
簓「…お、おん、せやな!!」
貴「…まぁ、そういうことです。
白膠木さんが忘れてたらそこまでの
縁って事ですけどね。」
簓「忘れて欲しいみたいに言うやん〜
Aちゃんは素直やないんやな〜」
あかん、さっきのは不覚にもときめいてしもた。
歳もかなり離れとるっちゅーのに…
貴「…じゃあ、失礼します。」
簓「おん、ほなな!
帰っても元気でやるんやで。」
貴「2日間、すごく楽しかったです。
大阪に来るの楽しみになりました。」
そう言うと、Aちゃんは人混みに消えていった。
これが…デレ!
アカンでこれは。
普段ツンケンしとる子がデレるとこんなにときめくもんやなんて。
簓「…はぁ……一回り近く歳の離れた子に恋するんは、
さすがにあかんやろ。」
最初は、可哀想やったから声掛けたのに、
それが、この2日間でこんなになってまうとは。
可愛いのもあるんやろうけど
ほっとけん感じがするんよな。
簓「…はよ一ヶ月後にならんかな。」
_____________________________オマケ_______
貴「紫羅欄花Aです。」
簓「紫羅欄花って難しい名前やな〜」
貴「テスト開始時間、みんなより確実に2分遅れます。」
簓「!?Aちゃん…
苗字も紫で、髪も紫、更には刺青まで紫て…
狙い過ぎなんとちゃう!?」
貴「…!?気づかなかった。」
簓「…あ、偶然なんか。てっきり意識しとるんかと思ったわ」
貴「戦隊モノのヒーローじゃないんだから、
ありえないでしょう。」
簓「いや、ほんでも、俺の中では紫と言ったら
Aちゃん!ってくらい定着しとるで?」
貴「勝手に定着させんなください。」
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作者名:夢乃叉優芽 | 作成日時:2023年3月11日 22時