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TH「どこにもいかないでよ」
そう言ったテヒョンの目からついに溢れた涙
頭が追いつかない中で必死に思い出すこと数秒、
テヒョンと最初の夜の会話に心当たりを発見する
「…どこにもいきませんよ。テヒョンの側にいさせてください。そう約束しましたよね、私たち」
あの晩交わしたふんわりとした約束
まさかそれがこんなにもテヒョンの中で残ってるとは思わなかったけど、私だって忘れてなんかいない。
「テヒョンは、私の担当アーティストである前に、私の初めての友達なんですから。」
TH「…でもそれだけだよ。Aは僕がAを想うほどには僕を想ってくれていないでしょ?」
「んなっ…私だって、テヒョンみたいに、いやテヒョンの何倍も!テヒョンを想っているかもしれないじゃないですか!」
TH「…っ、それならなんで!なんで僕の側を離れたの!僕はAしかいないのに、Aは遠くに行っちゃうから!」
「そんな事ないですよ!もう正直言いますけどね?!私は誰よりもテヒョンのこと考えて心配して気にかけて大事に想ってる自信ありますけど?!何か!?」
TH「っ!」
いつの間にか言い合いになってしまった流れで
半分キレ気味にそう言った私
そしてその言葉を聞いて大きく目を見開いたテヒョン
異様な空気感の中、
動こうにも動けずに微動だにせずにいたけど
静寂の数秒後、
TH「うぅっ、A…ごめんね!
怒鳴ってごめんねぇ〜!!」
また目をうるうるさせながら、小走りで
今度は真正面から抱き締めてきたテヒョンによって
糸が切れたように私も力が抜けた。
TH「ごめんね怖かった?言い過ぎたよね僕」
「いえ…私こそ捲し立ててごめんなさい。でも私だって忘れてなんかいませよ、」
ズルズルと壁伝えで下がっていく私と
それに合わせて私を抱きしめながら下がるテヒョン
TH「ううん、Aの気持ち初めて知れて嬉しかったよ、本当に、僕だけ空回ってると思ってて、」
「私もテヒョンの気持ちが知れて嬉しかったです。最近、ちゃんとお話出来てなかったですね、私たち」
TH「うん…!でもこれでまた元通りに戻れるね!」
「はい……うん?…元通り?」
TH「うん!元通り!」
顔を上げてぱあっとした笑顔を向ける彼の目は
ランランと輝いていて、
久しぶりに見たかもなんて思って
"元通り"という言葉を追求しなかった。
これが、また一事件起こす事になるなんて
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にりっとん(プロフ) - hirotdmさん» うわあ!ありがとうございます!!そう言って頂けると凄く嬉しいです^ ^!! (2020年10月14日 22時) (レス) id: 938d7e1e55 (このIDを非表示/違反報告)
hirotdm(プロフ) - 更新待ってました!ちよっとブラック気味なテヒョンが待ち遠しかったです。 (2020年10月14日 21時) (レス) id: ea4210145d (このIDを非表示/違反報告)
にりっとん(プロフ) - ヨシ子さん» ありがとうございます…!好きと言ってもらえるとは…とても嬉しいです( ; ; )更新頑張りますね! (2020年8月16日 19時) (レス) id: 938d7e1e55 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ子(プロフ) - わあ…すっごく好きなお話に出会えました…!これからも応援しております〜!(^^) (2020年8月16日 16時) (レス) id: b34db0bca5 (このIDを非表示/違反報告)
にりっとん(プロフ) - Ruluさん» ありがとうございます( ; ; )Rulu様のコメントが励みとなっております。頑張らせて頂きます!!!! (2020年8月10日 22時) (レス) id: 938d7e1e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にりっとん | 作成日時:2020年8月10日 18時