第1章 １節 〈14歳ノ誕生日〉 ページ2
処刑人は嘆く
ああ、私はいつまで、罪のない人の首をはね続けるのだろう？
大臣は嘆く
ああ、私はいつまで、あの娘のご機嫌取りをし続ければ良いのだろう？
民衆は嘆く
ああ、私はいつまで、空腹に耐え続けなければならないのだろう？
笑うのは、悪ノ娘ただ一人。
満足気な顔で、王座に座る。
遠くで王女の命令が響く。
貴「さあ、跪きなさい！」
◆アレン 〜ルシフェニア王国内「天国庭園」にて〜
アレン「うわ、もうおやつの時間だ」
三回なる鐘の音を聞いた時、思わず僕はそう呟いてしまった。
王都ルシフェニアの中心にあるレヴィン大教会。その巨大な鐘から発せられる音は
町のどこにいたとしても聞き取ることが出来る。無論、教会から遠く離れた
北に位置するこの王宮内でも同様だ。わざわざ懐中時計を取り出さずとも
僕等は鐘の音で時間を知ることが出来る3回の鈍い音は今は午後3時であること。
そして、昼過ぎから始まった庭園の掃除作業の進行が大幅に遅れているということを
教えてくれた。
僕の他にも７名ほどの使用人が懸命に清掃作業を行なっているが
何しろ広さが尋常じゃない。元々この人数で行うこと自体に無理がある。
はっきり言ってやってられない。せめてもう少し人手を増やしてもらいたい
所なのだが、ほかの大半の使用人たちは、今夜行われる舞踏会の準備に追われている。
僕の望みは叶うことはないだろう。忙しいのはみんな同じなのだ。
突如、僕の隣で彫像を磨いていた女性が叫び声をあげた。
?「アッー！」
シャルテットだ。僕と同じ使用人である彼女が、うんざりしながら話しかけてきた。
シャ「疲れたッス！疲労困憊ッス！ねえアレン、もうあとは適当にそこら辺を掃き掃除して
終わりじゃ駄目っスか？」
心底僕もその意見に賛成したい。
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グーミリア(プロフ) - 面白いです。更新停止中ですが、できればまた更新再開してほしいです。 (2018年2月10日 22時) (
レス) id: 145b7ae1e9 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ(プロフ) - 面白いです。之からも更新頑張って下さい。 (2017年11月16日 18時) (レス) id: bacf7e1cb1 (このIDを非表示/違反報告)
メカサ - 面白いです。読んでいるうちにアレンの心境が解ってきました！ (2017年10月20日 21時) (レス) id: ebb840baa2 (このIDを非表示/違反報告)
妄(プロフ) - Chisa♪さん。励ましコメントありがとうございます。 (2017年10月2日 10時) (レス) id: b61dec425a (このIDを非表示/違反報告)
るる（アレン(ノ=´∀｀=)ノLOVE♪） - 悪ノ娘の小説が好きなので、夢小説が出来て良かったです。更新頑張ってください。 (2017年10月2日 9時) (レス) id: 2df6cd2a67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妄 | 作成日時：2017年6月10日 9時
