だって、先輩、だし。7 ページ19
今日こそ、良平さんに真実を知って頂きたい。
うあー、緊張する、、、
名前を伏せて言うけどね、結構怖いの。
だって本人に言うんだし、
「誤解しないでください、私は他に好きな人が(まぁ貴方ですけどね!)いて…」って。
練習とかしとくべき?
実は今日は、多分持っている服の中で特にお高くてお気に入りのものを着てきた。
謎の気合いが入る。
行くぞ、頑張れA!
A「良平さん」
木村「はーい」
A「あの、ちょっとお話があるので良いですか…?」
木村「良いよ」
A「ありがとうございます。」
とりあえず外に出ようと思って廊下を歩いていると、反対側から拓也さんが歩いてくるのが見えた。
A「あ、拓也さ…」
ポンッ
ニコッ
スタスタ…
拓也さんは何も言わずに、私の横を通った際に私の頭に手を置いて、ニコッと笑ってくれた。
…拓也さんだって応援してくれてる。
外に出て、日陰へ良平さんを連れてくる。
向かい合って、目が合う。
逸らせない目。
A「良平さん、まず…この間の件は本当にありがとうございました。」
木村「いやいや。全然大丈夫だよ」
A「それで…あの時、どうして私が泣いたか、良平さんに知っていて欲しいんです」
木村「…うん。」
A「…っ良平さんは、本当に軽い気持ちで、噂に乗っかって言った、『私と壮馬が両想い』っていうのは、全く違います。…私には、壮馬じゃなくて他に好きな人がいるんです!」
木村「…!!」
A「だから私…良平さんに知って頂きたくって、この前一緒にお昼行けなかったのも、私と壮馬の関係を正確に知ってる拓也さんに相談するためで…本当に、すみませんでした!」
木村「バカ!」
A「…え?」
私今、バカって、バカって…
木村「何ではっきり否定しないの!?俺あの後、何かしちゃったかな?とか、すっごい考えたのに…Aの事、傷つけたじゃん!」
A「…本当に、すみません…」
木村「はぁ〜…もう心配させんなよ?って、俺も悪いけどね」
A「はい…」
木村「いや本当に…真実が分かって良かったよ。
…あ、因みに、“他に好きな人”って誰?」
A「教えませーん」
木村「えぇー」
良平さんに話してすっきりした。
何より、良平さんにこんなに心配してもらえた事が嬉しい。
伝えて良かったな…
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作者名:奈々様LOVE(そーと。) | 作成日時:2021年12月14日 22時