だって、先輩、だし。3 ページ15
…え?
A「何のご冗談を…」
木村「またまた〜、結構有名だよ?二人は幼馴染みで両想いだっていうのは」
A「何それ…」
涙が滲む。
視界がぼやける。
木村「早く正式にくっつかないかなーって、みんな言ってて…って、A、大丈夫?…え、何で泣いて…」
何で泣くの、私。
壮馬が好きだと勘違いされて、
普通なら流すような事なのに、
なんで、
A「なん、で…」
しかも良平さんの口からそれを聞くなんて
良平さんが、好き、だからな訳、…
A「な…い」
木村「大丈夫?落ち着いた?」
気づけば、公園のベンチで良平さんの隣に座っていた。
木村「なんか、凄い衝撃を受けたみたいな顔だったけど…聞かないほうが良い、よね」
正直、これは私と壮馬の昔の話を知ってる人以外には相談したくない。
つまり私と壮馬の噂を信じている人には教えたくない。
A「そう…ですね。言いたくはない話です」
木村「そっか。じゃあ…この後仕事とかある?」
A「いえ、特には」
木村「じゃあもう6時だし、家まで送ってくよ」
家まで送る!?
いや無理。
無理無理。
A「えぇ、でも…」
木村「いーのいーの。…あ、それとも壮馬が良かった?」
A「…ッそんな事ありませんよ〜ニコッ」
精一杯の作り笑い。
木村「じゃ、行こ」
歩きながら、この件を拓也さんに話そうと決めた。
拓也さんは、私達の昔の事を知っている。
その日の夜は異様な程良く眠れました。
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作者名:奈々様LOVE(そーと。) | 作成日時:2021年12月14日 22時